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リスニングルームによせられたコメント
リスニングルームによせられたコメントをまとめたコーナーです。多くの方の熱いコメントを期待しています。(2008年3月10日記)
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次のページ- 2010-01-01:うすかげよういちろう
- モノラルとはいえ、びっくりするほど音がいいですね。
豪快な演奏をあますことなくとらえています。
ユング君の解説文が秀逸で、感心、納得。
私は、マタチッチという名前がどうも好きじゃないです。
不謹慎ですが、股がどうのこうのを連想してしまうのです。
あと、TVで見ていて、顔が悪いし猫背だな、と。
これも昨今の指揮者としては不利では?
- 2009-12-30:Dennis Brainのソロ
- マタチッチは後年、同じPOとこの曲録っているようですが、
54年のこれは、56年急逝したデニス・ブレインの存命時の録音。
すばらしい音色です。貴重な録音を有難うございます。
- 2009-12-29:シューベルティアン
- ヴァイオリン・ソナタ。この形式に限れば、ブラームスはベートーベンを凌駕したように思えます。これは演奏もとってもいい。ゴールドベルグという人の演奏は初めて聴いたんですが、変わったことを何もしないまじめな演奏で、この曲の性格をうまく引き出しているようですね。
それにしても、このサイトのおかげで! 僕はブラームスを愛せるようになりました。クラシックを聞き出してから四、五年、ずっと毛嫌いした作曲家だったんですが。このヴァイオリンソナタと、カーゾン&セルのコンチェルトと、トスカニーニのシンフォニーを何度か聴いているうちに、ブラームス一流のまじめさや、素朴な人間味に強く共感するようになりました。
いちど受け入れてしまうと、自分の世界がいっきに広がったような気がして、自己満足か知れませんが、うれしい気持ちです。
そういうわけでありがとうございました! そして、来年もよろしく!
- 2009-12-27:クリュイタンスファン
- でもバルビローリも大好きです。
この演奏も各モチーフの一つ一つがわかりやすいのに、「歌」がすごい!
さすが「この音符を愛してください」のSirですねー。
いつも良い録音をありがとうございます。
いつもこのサイトの更新を楽しみにしています。
セルのドヴォ7も聞きたいのですが、良いタイミングで是非アップしてください!
バルビのマーラーも他にあったら聴きたいなぁ…。
図々しくてすいません!
ごめんなさい!良いお年を!
- 2009-12-27:Ohtaro
- 録音が良好ですね。とても聴きやすい。
第2楽章の歌い方がすばらしくて感動しました!
- 2009-12-27:Ohtaro
- 熱気のこもった充実した演奏だと思います。
聴きごたえがありました。
このサイトがなかったら、セル指揮ニューヨーク・フィルの演奏を聴く機会はなかったと思うので、感謝しています。
- 2009-12-27:Ohtaro
- ペルルミュテールの弾くトルコ行進曲はすばらしいですね!
このサイトで出会った演奏の中で、くり返し聴く演奏ナンバーワンです。
- 2009-12-26:ためにょぶくん
- こんにちは、ニコニコ動画やユーチューブなどで、ゲーム動画に、なぜか、ブルックナーの交響曲をBGMにして投稿してる、昔はトロンボーン吹きの田舎のオヤジです。2010年は年男。フルトヴェングラーのブルックナー9番初めて聴きました。ん〜なるほど、ここぞとゆうところで一気に聴かせてくるスピード感が、切ないほどに熱かったです! ブルックナーの曲って、指揮する人の人生観とか考えとか、表現するのに合ってるのかな、とも思いました。しかしライブでブルックナーが聴きたいですね。でもお金も人手もかかるから、ほとんど都心でしかやれないかぁ〜…
- 2009-12-24:Dai
- フリッチャイの5番は初めてです。
フルトヴェングラーがBPOに君臨する最中の1949年の録音ですが、やはり彼の影響があるのでしょうか・・・。テンポをかなり揺らして、劇的に。オケを充分に歌わせ、加えて見通しのすっきりした作り方は好感が持てます。
まだパブリックドメインになってないかもしれませんが、このコンビの「新世界より」があったと思うので聞いてみたいです。
- 2009-12-23:秋本康博
- 次の103番《太鼓連打》よりずっと音楽的に優れたこの作品はもっと世に知られてよい曲でしょう。この演奏は1楽章前半において抑揚や強弱の付け方に難点があり、後半にはアンサンブルにやや乱れが顕著のようです。特にファゴットが弦楽と同じ音符を辿る部分は至難の業(前者が後者にやや遅れる)ですよね?全体として長調ながらもこの曲が持つ底知れぬ深刻さ、悲劇・絶望的要素の表現が十分に表現されていなく神聖な緊張感に欠ける演奏なのではないのかという気がします。
- 2009-12-21:Ohtaro
- ユング君、情報ありがとうございました。
ベースになったと推定されるメンゲルベルクの演奏では
「終楽章には大幅なカット」があったのですね。
私は主題提示部が繰りかえされたのかと思いきや、スポッと何かが抜けたような感じが
したのですが、省略があったようですね(苦笑)。
ケンペンもメンゲルベルクも、予想していたよりずっとインパクトのある演奏でした!
- 2009-12-21:シューベルティアン
- この曲のイメージにぴったりの演奏です。ギレリスという人は浅学ながらほとんど聞いたことがないのですが、けっこうロマンチックな人なんですね。これがカラヤンやバーンスタインの棒だと曲構造が(感情に押し流されて)ばらばらになってしまいそうな気がするんですが、ライナーのがっちりした造形美にうまく風を送っているように聞こえます。
この生命力があふれ出すような、余裕のないロマンチシズムとでもいった感じは、わたしにエロイカの第一楽章を思い出させるのですが、…同感してくれる人はいないか?
- 2009-12-20:あんひろ
- かなり思い切った解釈が加えられた演奏だと思います。オケもかなりの本気度だと思います。
どちらかといえばフルヴェンの解釈に近いですが、その上にマルティノン独自の主張が見られていいと思います。
これまで、そのフルヴェンと他にムラヴィンスキーやカラヤンでこの曲は聴いてきました。フルヴェンは音が古いので、新しいものにいくのですが、どちらもスタイルをあまり崩さない、どちらかといえば端正な演奏なので、他のタイプの演奏を求めていました。
そういう意味では待ち望んでいた演奏だと言えます。
- 2009-12-20:Ohtaro
- 第4楽章を聴いていて、途中であれ?と思いました。
主題提示部が繰りかえされたのかな、とも思いましたが、そうでもないような、、、
コーダでシンバルを用いているし、指揮者が部分的にスコアを改変したのでしょうか。
とはいえ、演奏はすばらしかったです!
<ユング君の追記>
よろしければこちらなど、ご覧ください。
さらに、そこで話題にしているメンゲルベルグの録音はこちらでお聞きいただけます。
- 2009-12-19:うすかげよういちろう
- このウイーンフィル盤の演奏は、どういうわけか、好きになれず・・・私は、わがままなので・・・フェリアーの声が苦手です
演奏全体も、どうもせかせかしているという感じがして、安心して聴けないです。
ワルターの大地の歌にはあと2種類のCDが出ていますね。
私は、フォレスターが歌った演奏がいちばん好きです
マーラー:交響曲「大地の歌」
キルステン・トルボルイ(S)、チャールス・クルマン(T)、
ブルーノ・ワルター(指揮)、ウィーン・フィル
1936年5月 楽友協会ライブ
マーラー:交響曲「大地の歌」
リチャード・ルイス(T)、モーリン・フォレスター(A)
ブルーノ・ワルター(指揮)、ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団
1960年4月16日
- 2009-12-17:シューベルティアン
- 「苦悩を突き抜けて歓喜へ!」は明快なメッセージですが、ブラームスは「苦悩、苦悩…」と口のなかでモゴモゴやって、それから黙り込んでしまいます。
いいたいことをはっきりいわない。へんに気負ったところもあり、「まあ、その話はまた次に…」とこちらがいいかけると、ふたたぶ「苦悩、苦悩…」と始まります。
ある意味では「弱気」の表現のようにも聞こえます。ブラームスを理解する人には怒られるか知れませんが。
この人はベートーベンの仕事の後を引き受けたというよりも、楽聖が前進のために振り捨てていった何がしかのものを、慈しみを込めて拾い上げているようにも見えます。
- 2009-12-16:あんひろ
- かなりよかったです〜。
名前は以前に本に載っているのは見ており、若くして飛行機事故で亡くなった指揮者であるということは知っていました。名盤を残していることも知っていましたが、正直それを買ったとして自分の好みの演奏なのかな?と疑問を持っていました。ゆえに今まで手を出していませんでした。
5番全曲聴きました。NBC交響楽団の威力が素晴らしい!カンテッリのドライブもかなりいいですねえ。
ムラヴィンスキーで持っているのですが、指揮者とオケの気迫と威力はこちらが上かも。パソコンで再生しただけなので、真の音を聴いたわけではないのですが、普通の装置を使うとメチャメチャな迫力なんじゃないですか?
最後ムラヴィンスキーとは逆にゆっくり目のテンポで演奏するのですが、オケの力なのか十分聴かせていました。爆発力も素晴らしかった!
どれだけの録音を残したのかな〜?これだけの指揮者が若くして亡くなり、以前の私のように真価を知らない人が多いということは残念です。
- 2009-12-14:シューベルティアン
- しつこいか知らんが、ブダペスト・カルテットはえらい。大好きです!
Yungさんの感想と分かれますが、彼らのステレオ録音をわたしは非常に高く買います。
不細工な演奏です。テンポもときどき怪しい。ファーストの音色はかすれて、いかにも老人然としている。それでも、胸に迫る強さが違う。まことに本格の音楽家たちだと思う。
ベートーベンが聞いたら、「これこそ俺のカルテットだ!」とはいわんでしょう。初めはやや顔をしかめて、もっとテンポをしっかり、とか、運弓をスムーズにとか、いうかしらない。しかしちょっと聞いたあとには、真剣で誠実な、古い友を迎えるような態度になって、最後には、心からの握手を差し出さずには済まないでしょう。そんな想像を起こさせる彼らの演奏です。
彼らにあっては、音楽の魂だけを一途に求めていて、それだけに注意を払っていて、現実の音色が十分追いついていないようにも見えます。それが実は自然なことなんだとも、思えます。
- 2009-12-13:戸田
- また一つ名曲に巡り会ってしまった!
陰鬱な森の奥ではホルンが轟き、大河の流れは熱狂を産む。
妖精の飛び交う泉では、清らかな乙女の髪に恋焦がれる。
そして人は、故郷を思う内なる省察の向こうに古き神々と合一する。
それがドイツ浪漫派ということなのだ!
ドヴォルザークもまた、彼の地においてそういう人であり続けたように思う。
そして、第八交響曲には、むせ返る様なチェコの霧。
- 2009-12-11:hiro
- クラシック愛好50年以上になるが、メイエルは初めてである。音にむらがなく、美しい音である。しっとりと胸に迫る、落ち着いたモーツアルトであり、好感をもった。。メイエルのライブラリーをさがして、本格的オーディオ装置でじっくり聴きたい。
- 2009-12-11:シューベルティアン
- もっと録音のいいのはないの? と思ってほかを当たっても、なぜかこの演奏に返ってきてしまいます。
作曲家への尊敬の念の強さが違う。アルバンベルクなどの剛毅な肉体美も魅力的ですが、どこか楽譜の上にないものをもってきてブレンドしたように聞こえないでもない。作品を汲み尽くそう、作曲家のまえにどれだけ自分を低くできるか、こういう敬神的態度に支えられた音色というのは、恐ろしいような懐かしいような、なんともいえん魅力です。同じベクトルの演奏家としては、録音史ではブッシュやカペーにはじまり、スメタナに終わっているように見えます。
当時のベートーベンについて客観的な史料はないもんでしょうか。多く演奏家が誘われるのと同じように、作曲家もこのとき非常に敬神的な心気に誘われていたと思われるのですが。映画や小説は「不滅の」ナンとかばかり追いかけていて、世間から離れたあとの作曲家について本気で調べてはくれないようです。
いつまでもベートーベンを聞いちゃいられないという先輩もいるのですが、…
これらカルテットに対してわたしの耳は粗いザルのようです。すべてを汲み取ることができない。何度も聞いているうちに耳が追いつくもんでしょうか。
- 2009-12-11:Traversois
- こんにちは。 メイエルのラモー すばらしいですね。 これを聞くと、ラヴェルのピアノの譜面台にはいつも、クープランのクラヴサン曲集が置いてあった という話を思い出して、18世紀と20世紀のフランスの音楽の繋がりを感じ、嬉しくなってしまいます!
ラモーのクラヴサン曲集ですが、これが正確かはわかりませんが、もしお役に立てたらと思い、書いてみます。
ラモーの生前、ラモーの監修で正式に出版されたクラヴサン曲集は以下の3集
・Pieces de clavecin avec une methode pour la mechanique des doigts. (2em livre)1724
1724年出版 指の訓練のためのメソード付きクラヴサン曲集 (通称2集)
suite en mi ,suite en re (組曲ホ調、組曲ニ調)
・Nouvelles suites de pieces de clavcin (3em livre) 1728
1728年出版 新クラヴサン組曲集 (通称3集)
suite en la ,suite en sol (組曲イ調、組曲ト調)
・Piece de clavcin en concert 1741
1741年出版 演奏会用クラヴサン曲集
1er - 5em Concert (コンセール1−5)
そして、
・Premier livre de pieces de clavcin (composee par 1700?-1710)
クラヴサン曲集 第1集
一般的には1895年にサン=サーンスによるピアノ用の校訂での出版が初(ただし、それ以前にも小品として演奏をしていた人はいたようですが個人所蔵の自筆譜が伝わっていたらしいです)
通称3巻は新クラヴサン組曲 と訳されることが多いですが、第2巻に続く(フランス語でsuite)曲集という意味だと思います。 第2弾といった感じのニュアンスかと思います
年代に関して、色々な資料があまりにも違うので、困ったものですが、僕が調べたのはこのような感じです。
これからも楽しみにしています。 是非がんばってください!
- 2009-12-09:シューベルティアン
- モーツァルトのなかでも内容の豊かさで比類ない作品だと思います。小林秀雄が評論「モオツァルト」を書く動機になったのが、たしかこのD調ではなかったかな。
ハ短調の第二番も、作曲の経緯をきくとあんまり力が入ってないのかと思い勝ちですが、実際聞いてみるとベートーベンのカルテットにも比肩するほど濃厚なドラマです。最晩年の六番は、ハイドンと二人で書いたのかと思うような、洗練された技巧の極致です。何よりも表情が和やかで、親しみやすいのがうれしい。
ところでちょっとまえに中古で購入したんですが、ジュリアード四重奏団&トランプラーによるこの五重奏曲です。録音は67年。有名なブダペストカルテットによる録音のすぐ翌年ですね。
これがすばらしい。
ライブなので音がちと遠いですが、アンサンブルの完璧な調和がフィルタの向こうから春風のように吹いてきます。ジュリアードの若々しいリズムと、トランプラーの優雅な気品ある音色との相性が絶妙! 元気すぎず厳しすぎず、もっとも自然体なモーツァルトです。たしか70年代後半にも若いヴィオラと同曲を録音してますが、モーツァルト「らしさ」では断然この67年のものが優れている。 未だ聞かない方はぜひ! おすすめです
- 2009-12-08:esuran
- ゆったりとした両端楽章の美しさに胸が締め付けられます。
ワルターを耽美的と評する人は多いですが、情緒におぼれるのではなく、オーケストラを律する緊張感をもって演奏していることがこの録音でわかりました。
ところで、第4楽章の真ん中あたりで、音が飛ぶのは私のPC環境のせいでしょうか?
<ユング君の追記>
これは私がもっている音源に原因があるようで、いいものと差し替えないといけないと思っています・・・と言いつつ、数年放置なのですが(^^;・・・。
- 2009-12-06:あんひろ
- この曲は初でした。
モーツアルトは基本的にほとんど聴きません。自分的に軽すぎるという思いが大きかったからです。
しかしこのサイトで紹介して下さっているのでと思って市販のクラッシックの名曲ガイドを手にモーツアルトにも手を出しています。
そんな経緯で聴いてみたところ曲がとても良かったです。録音状態も1947年にしてはかなりいいですね〜。パソコンで普通に再生しているというのもあるのかもしれませんが・・・。演奏も満足できるレベルにあります。
基本的に暗く重いドラマのある曲が好きなのですが、ときにはそれに疲れてしまって、違う傾向の曲が聴きたいとなったときに、家にあるものの中から選ぼうとすると、明るい曲がないということを何度か経験してきました。
このサイトにはそれがありました。まだ聴いたことのない曲や、様々な演奏家の演奏をこれからもこのサイトを通して知ることができればと思っています。
- 2009-12-02:新習志野
- この演奏、第4楽章のアルト・ソロはキャスリーン・フェリアーですね。たったの数分の歌声ですが、かけがえのないものです。とくに豊かな音色の使い方が絶品!
- 2009-11-29:かなパパ
- すごくすっきりとした演奏に聞こえました。
セルらしい透明感のあるきれいな音で演奏されているためかもしれません。
私が持っているクリーヴランド管弦楽団とのCDと聞き比べをしてみたところ、こちらの演奏では主旋律に重点が置かれて演奏されている様に感じました。ライブ録音のためかもしれませんが、ちょっと残念です。
クリーヴランド管弦楽団との録音がいかにすばらしいものかを実感しました。(透明感のあるきれいな音でありながら、各パートの音の強弱なども、すごい精度でまとめられています。)
- 2009-11-28:カンソウ人
- ブラームスの交響曲は、偏差値が高いという言われ方をする。
単なる穴埋め的な和音の付き方をするところが少なくて、旋律的に動くことが多い。
オーケストレイションの上で、金管だけ木管だけ弦だけが使われるところが少なく、うまく混ぜて使われる。
同じような部分の繰り返しが少なくて、うまく音色・伴奏音形・モチーフなどに違いを作りながら聴く耳を退屈させないように、又は違いすぎて唐突にならないようにする。
どの楽器にも比較的活躍の場を与えている。木管系でも1番ばかりが目立つのではなく、以下の奏者にも演奏に参加する喜びを与えられている。
オーケストラの団員には、受けが良く演奏する喜びがあると思う。
こう書いていて、ブルックナーの反対のような気がするが、どちらも天才であることは間違いがない。ブラームスを演奏して、弦楽器の人が肘を腱鞘炎でいためる、金管の人の唇が腫れあがるとか、なんてありえない。しかし、何が言いたいかと言う点においてはブルックナーの方が圧倒的に明快で、「神がそこにおられる」という一点のみという潔さが素晴らしい。朝比奈隆のブルックナーの素晴らしさで、この神はキリスト教である必要はないような気が私にはしている。
ブラームスの場合、何が言いたいかという点で潔さは無く、そこは寂しい。ベートーベンの後継者になりたかったのは理解できるが、個人的な発言では無い気がする。
それほどたくさんの演奏や作品に触れたわけではないけれど、ブラームスの作品で自分にとって納得がいくものは、ピアノ協奏曲の1番、交響曲の4番作品98、ピアノ曲で7つの幻想曲作品116、3つの間奏曲作品117、6つの小品作品118、4つの小品作品119である。
バーンスタインは、この曲の魅力をニューヨークフィルを使って説明しているのだと思う。私の住んでいる近くには大学図書館があり、そこの良聴覚ライブラリーの中に彼の若き日の、若い人々のためのコンサートのヴィデオが全巻あり、コツコツとほとんどを視聴した。長々マイクを持って話をした後で演奏していた。作曲家のこと、作曲技法のこと、音楽の聴き方のこと、解説と言うよりは大学でも授業に近かった。近視眼的な音楽の部分の説明と視野の広い総合的な音楽の演奏とを、対比させていた。
指揮をすることは、作曲の勉強としてはこの上なく素晴らしく、大学時代合唱ではあるが学生指揮者でそれを感じた。オーケストラがバンと出る時、当時のニューヨークフィルでは説明したり練習したりすることがたくさんあり、ウィーンフィルでは指揮者が邪魔しないことが大切。どうやってほしいかが分かれば、指揮せずとも演奏される。この差は大きいように思う。
そこに、オーケストラをうまく練習させることが出来る、セル、ライナー、ドラティ、ショルティ、若き日のストコフスキーらと、作曲家バーンスタインとは違うのではと思った。
この曲は、カルロスクライバーとウィーンフィルの演奏で魅力を知った。オーケストラの音色の斬新さに魅力に全身が震える思いがした。音がホールの壁に吸い込まれていくその瞬間の美しさ。アルゲリッチのピアノ音と何か共通の物を感じる。整理された建築物のような響きの美しさとは全く違う物であった。バルビローリの柔らかい優しさとも違っていた。この曲は、崩れ去る前の一瞬の美を要求しているのかもしれないと思っている。
このサイトに、ブラームス晩年のピアノ曲集がないのが寂しい。ここには、ブラームス本人が登場しているように思うから。
今は、バーンスタインがウィーンフィルと演奏した記録を聴くのを楽しみにしている。
- 2009-11-27:シューベルティアン
- これが書かれたとき、没年から引き算して17才のはずですが、こんな老成した17才が実際にいたとは信じられません。
シューベルトの作品のどれを聞いても驚かされるのですが、聴衆に対する見栄とか山っ気といったものがまったくない。世間で成功する望みのまるでない、本人にもそういう期待が全然ないように見えます。ただ音楽がそこに「在る」から、在るというだけ。自分のできることだけやって、わかることだけ書いて、それでもう十分という、根深い自信があるようにも見えます。
なんとなく聞いているうちに自分の生活観を変えられてしまうような、ふしぎな魔力を根っこにもつ音楽です。むろんわるく変わるのじゃなし、不安のない落ち着いた気持ちになるのです。
コンツェルトハウスの演奏は、こういう初期作品のくつろいだ気分にフィットしていていいですね。晩年(といっても三十才)の作品、「死と乙女」や弦楽五重奏には、メロスの禁欲的な演奏のほうがぴったりしているように思います。
- 2009-11-27:あんとん
- 私、この演奏今でも大好きです。
実家には今でもLPがあると思います。
聴き直してみても、永遠の名盤たる価値があると思いました。
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[2025-09-18]

バッハ:トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV.564(Bach:Toccata, Adagio and Fugue in C major, BWV 564)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1959年11月2日~4日録音(Marie-Claire Alain:Recorded November 2-4, 1959)
[2025-09-16]

メンデルスゾーン:厳格な変奏曲 Op.54(Mendelssohn:Variations Serieuses, Op.54)
(P)エリック・ハイドシェック:1957年9月20日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n September 20, 1957)
[2025-09-14]

フランク:天使の糧(Franck:Panis Angelicus)
ルネ・レイボヴィッツ指揮 ロンドン新交響楽団 1961年録音(Rene Leibowitz:New Symphony Orchestra Of London Recorded 1961)
[2025-09-12]

ベートーベン:交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」(Beethoven:Symphony No.3 in E flat major , Op.55 "Eroica")
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1961年3月録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on March, 1961)
[2025-09-10]

ブラームス:弦楽四重奏曲 第1番 ハ短調(Brahms:String Quartet No.1 in C minor, Op.51 No.1)
アマデウス弦楽四重奏団 1951年録音(Amadeus String Quartet:Recorde in 1951)
[2025-09-08]

フォーレ:夜想曲第2番 ロ長調 作品33-2(Faure:Nocturne No.2 in B major, Op.33 No.2)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)
[2025-09-06]

バッハ:小フーガ ト短調 BWV.578(Bach:Fugue in G minor, BWV 578)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1959年11月2日~4日録音(Marie-Claire Alain:Recorded November 2-4, 1959)
[2025-09-04]

レスピーギ:ローマの噴水(Respighi:Fontane Di Roma)
ジョン・バルビローリ指揮 ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団 1939年1月21日録音(John Barbirolli:Philharmonic-Symphony Of New York Recorded on January 21, 1939)
[2025-09-01]

フォーレ:夜想曲第1番 変ホ短調 作品33-1(Faure:Nocturne No.1 in E-flat minor, Op.33 No.1)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)
[2025-08-30]

ベートーベン:交響曲第2番 ニ長調 作品36(Beethoven:Symphony No.2 in D major ,Op.36)
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1961年4月20日録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on April 20, 1961)