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ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.77

Vn.ヨハンナ・マルティ クレツキ指揮 フィルハーモニア管弦楽団 1954年2月15〜17日録音




ヴァイオリンを手にしてぼんやりと立っているほど、私が無趣味だと思うかね?

この言葉の前には「アダージョでオーボエが全曲で唯一の旋律を聴衆に聴かしているときに・・・」というのがくっつきます。
サラサーテの言葉です。(^^)
もっとも、その前にはさらに「ブラームスの協奏曲は素晴らしい音楽であることは認めるよ、しかし・・・」ということで上述の言葉が続きます。

おそらくこの言葉にこの作品の本質がすべて語られていると思います。
協奏曲と言う分野ではベートーベンが大きな金字塔をうち立てましたが、大勢はいわゆる「巨匠風協奏曲」と言われる作品が主流を占めていました。独奏楽器が主役となる聞かせどころの旋律あちこちに用意されていて、さらに名人芸を披露できるパッセージもふんだんに用意されているという作品です。
イタリアの作曲家、ヴィオッティの作品などは代表的なものです。
ただし、彼の22番の協奏曲はブラームスのお気に入りの作品であったそうです。親友であり、優れたヴァイオリニストであったヨアヒムと、一晩に二回も三回も演奏するほどの偏愛ぶりだったそうですから世の中わからんものです。

しかし、それでいながらブラームスが生み出した作品はヴィオッティのような巨匠風協奏曲ではなく、ベートーベンの偉大な金字塔をまっすぐに引き継いだものになっています。
その辺が不思議と言えば不思議ですが、しかし、ブラームスがヴィオッティのような作品を書くとも思えませんから、当然と言えば当然とも言えます。(変な日本語だ・・・^^;)

それから、この作品は数多くのカデンツァが作られていることでも有名です。一番よく使われるのは、創作の初期段階から深く関わり、さらに初演者として作品の普及にも尽力したヨアヒムのものです。
それ以外にも主なものだけでも挙げておくと、

レオポルド・アウアー
アドルフ・ブッシュ
フーゴー・ヘールマン
トール・アウリン
アンリ・マルトー
ヤッシャ・ハイフェッツ
ただし、秘密主義者のヴァイオリニストは自らのカデンツァを出版しなかったためにこれ以外にも数多くのカデンツァが作られたはずです。
この中で、一番テクニックが必要なのは想像がつくと思いますが、ハイフェッツのカデンツァだと言われています。

私たちはあまりにも贅沢なりすぎたようです。


バッハの無伴奏で彼女を初めて紹介したときに、「知る人ぞ知るヴァイオリニスト、と、言いたいところですが、よほどの好事家でもない限り彼女の名前を知る人はいないでしょう」と書きました。しかし、その「好事家」の間では高く評価されている人で、いわゆる中古レコード市場などでは出品されるやいなやあっという間に買い手がついてしまうそうです。おまけに、その価格たるやン万円というのだから驚かされます。
そんな彼女の録音の中でひときわ人気の高いのがこのメンデルスゾーンとブラームスのコンチェルトです。有名な作品でもありますし、作品そのものも彼女の流麗な音楽作りとピッタリだというので人気を呼ぶのだろうと思います。

しかし、正直言って、この2つの録音を聞いて、バッハの無伴奏を聞いたときのような「興奮」は覚えませんでした。
確かに、マルティのヴァイオリンは艶やかで流麗です。クレツキの伴奏はすっきりとして清潔感のあるもので、その上をマルティのヴァイオリンが流麗にラインを描いていく様は悪くはないです。いささかマルティのヴァイオリンが細身に感じる部分はありますが、録音の質を考えれば安易にダメ出しも出来ません。ン万円もするLPの初期盤だともっと素晴らし響きがするという「説」もあります。(^^:
そう言うことを考え合わせても、やはりこの録音にはバッハの時のような「驚き」は感じられません。
理由は簡単です。こういう方向性の演奏なら、これと肩を並べるだけの録音をすでに私たちは数多く持っているからです。スターンの蜂蜜を垂らしたような甘い響き、オイストラフの水も滴るような美音、さらにはムターのあのコッテリとした情緒などなど、私たちはあまりにも贅沢なりすぎています。

何万円も出して初期盤を手に入れたにとって人はこのマルティの録音に神がかった価値を見いだしたい気持ちも分からないではありません。しかし、パブリックドメインになって広く流通することで、正当なポジションがこれから確定していくことでしょう。


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