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アンケートの結果と考察(--;のようなもの・・・



お好きな交響曲第6番は?

  • チャイコフスキー:悲愴
232
  • ベートーベン:田園
210
  • マーラー:悲劇的
79
  • シベリウス:交響曲第6番
30
  • ブルックナー:交響曲第6番
24
  • ドヴォルザーク:交響曲第6番
17
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第6番
16
  • その他
13
  • シューベルト:交響曲第6番
11
  • ニールセン:交響曲第6番
4
  • プロコフィエフ:交響曲第6番
4

投票総数: 640


結果を一言でまとめると、「二強一弱、他は蚊帳の外」です。

あらためて、六番にノミネートされた作品を眺めてみると、なぜか地味なものばかりです。シューベルト、ブルックナー、シベリウス、ショスタコーヴィッチ、プロコフィエフと眺めてみると、第六番というのは彼らの作品群の中では比較的地味なポジションをしめるものばかりです。そうしてみると、ベートーベンとチャイコフスキーにダントツの票が入ったのも納得できますし、マーラーの悲劇的も彼の作品の中では特別な地位を占める作品ですから、それなりの票を集めたのもこれまた納得です。
六番という世界においては、ベートーベンとチャイコフスキー、そしてマーラーが強かったというよりは、他が弱すぎたということなのでしょう。

しかし、今回の最大の注目点はいうまでもないことですが、チャイコフスキーがベートーベンを下したということにつきます。戦前の予想ではチャイコフスキーはそれなりに健闘はするだろうが、ベートーベンを破るところまでは無理だろうと思われていましたから、これは意外な結果であると同時に実に興味深い結果でもあります。
それは、以下のようなコメントによくあらわれています。

「今回は田園に投票しました。言ってる事とやってる事が違いますが(笑)、悲愴が頑張っているのを見ると、「おいおい、田園何やってんだ」と田園に一票を投じてあげたくなるのです。」

最初は悲愴が飛び出したのですが、田園がじわじわと追い上げて前半戦終了間際に逆転をして予想通りに首位に飛び出しました。ところが、その後思った以上に票が広がらず激しいデッドヒートになっっていきました。そして、ちょうど折り返し点のところで多重投票のチェック(一人で同じ作品に何回も投票されているのは全て「一票」として整理すること)をしてみるとチャイコフスキーが逆転していたことが判明しました。

この多重投票のチェックは実に興味深いものでした。

一人で同じ作品に何度も投票しているというのは、今までも圧倒的にマイナーな作品が多かったです。おそらくは、その作品に「深い思い入れ」をもっておられる方が、何とかその作品を世に出してやろうとの思いで何度も投票されたのでしょう。
しかし、ベートーベンのようなメジャー作品でその様なことはほとんどありませんでした。
ところが、今回はこの多重投票が「田園」に集中しました。おそらくは中間点で20票程度、さらに最後の整理では何と「34票」が多重投票として整理されてしまいました。
それに対して、「悲愴」への多重投票は全期間を通して10票程度だったでしょうか。
こんな事は未だかつてないことでした。
しかし、そうせざるを得なかった心情は上記のコメントによくあらわれていると思います。

まさに「おいおい、田園何やってんだ」につきます。
もちろん、このコメントを寄せていただいた方が多重投票をされたというわけではありませんので、誤解のなきように・・・(^▽^;)>゛

思うに、日本のクラシック音楽界において、それも交響曲というジャンルにおいてベートーベンがチャイコフスキーの後塵を拝するなどということは、「あってはならない」事だったのでしょう。そのあってはならないことを「阻止」するために「田園」への多重投票が集中したものと思われます。
しかし、できればお願いしたいのですが、このアンケートの趣旨は「好きな交響曲」であって、決して「優れた交響曲」ではないということです。ですから、このアンケートで「田園」が「悲愴」の後塵を拝したからといって、「田園」が「悲愴」に劣るというわけではないということです。
できればあまり熱くなることなく「遊び」として軽く受け取ってもらえればと思います。(^◇^)〜♪(^▽^;)>゛

それにしてもチャイコフスキー強し!!です。
しつこいと思われるかもしれませんが、もう一度繰り返します。
「私のこれからの人生においてチャイコフスキーの音楽はもう必要ない」といわれた評論家がいましたが、ごく普通の一般的なクラシック音楽ファンにとっては、チャイコフスキーの音楽はそれぞれの人生においてなくてはならないかけがえのない存在だということです。

<寄せられたコメントから>

「田園と悲劇的が好きです。
一番弾いてみたい曲でもあります。
田園は黙ってても上位に入りそうなんで、悲劇的に入れさせていただきました。

低弦による力強い推進力を生み出す頭打ちで始まる冒頭!!
まるで異世界へ誘われるかのように不思議な鐘の音!!
力強い音楽の流れを一発で止めてしまうハンマーの強烈な衝撃!!
そして聴く者の常識を覆す衝撃的なラスト!!!

初めて聴いたときの衝撃と言ったらそれはもう尋常じゃなかったものです。」

「私のサークルでチャイ5とドボ6が選曲の最終選考に残りました。
私は断然ノリノリのドボ6が大変気に入っていました。またうちの団の弦楽器は「大学生オケでチャイ5はもう飽きた」と言うことと音楽性の楽しさからドボ6を押していました。
しかし管楽器に最終的には押しきられてしまい、今チャイ5を練習しています。いつかヤリタイ!!ドボ6私の思い入れが一層深まった曲です。」・・・やはり管はチャイ5でしょうね。(;^_^A・・・by YUNG

「「田園」も名曲中の名曲ですが、僕は「悲愴」に一票を送りたいと思います。
両者とも深い心情が表現されているとよく解釈されますが、いわゆる「喜」が主題の田園に比べて「躁鬱」が主題の悲愴のほうが奥が深いように思えるのです。
人は極限状態に追いやられるほど周りのものに魅力を感じ、また魅力を与えるといわれています。「悲愴」にはそういった魅力が感じられて好きなのです。」

「ベートーヴェンとシベリウスに各一票を入れます。全曲聴き通すことができるのがこの二曲だからです。マーラーなどは拙宅のオーディオごときではまともに響いてくれません。
 シベリウスの4番は北欧の冬の厳しさ暗さを感じさせますが、6番はとても爽やかで、北欧の春をイメージします。
 行ったことないけど。」

熱のこもったコメントを寄せていただいた方々に感謝(^。^ゞ−☆

最後に、
「やっぱり「悲愴」です。
もともとチャイコフスキーのロマンチシズムが大好きなので……
なんとか逆転1位にならないかなぁ……ドラゴンズは2位が確定してしまったけれど(泣)」

はい、見事に逆転して一位に輝きました。
ただし、大阪人のユング君はタイガースの優勝に万歳三唱ではありますが・・・。

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サー・ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団 1954年6月日~9日録音(Sir John Barbirolli:Philharmonic Hall Recorded on June 8-9, 1954)

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ヨーゼフ・カイルベルト指揮 バンベルク交響楽団 1959年録音(Joseph Keilberth:Bamberg Symphony Recorded on 1959)

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ラヴェル:スペイン狂詩曲(Ravel:Rhapsodie espagnole)
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1963年2月24日録音(Eugene Ormandy:Philadelphis Orchestra Recorded on February 24, 1963)

[2025-05-15]

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