Home |
ヴォルフガング・シュナイダーハン(Wolfgang Schneiderhan) |バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043
バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043
(Vn)ヴォルフガング・シュナイダーハン ルドルフ・バウムガルトナー指揮 ルツェルン祝祭弦楽合奏団 1956年12月12日録音
バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043 「第1楽章」
バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043 「第2楽章」
バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV 1043 「第3楽章」
3曲しか残っていないのが本当に残念です。
バッハはヴァイオリンによる協奏曲を3曲しか残していませんが、残された作品ほどれも素晴らしいものばかりです。(「日曜の朝を、このヴァイオリン協奏曲集と濃いめのブラックコーヒーで過ごす事ほど、贅沢なものはない。」と語った人がいました)
勤勉で多作であったバッハのことを考えれば、一つのジャンルに3曲というのはいかにも少ない数ですがそれには理由があります。
バッハの世俗器楽作品はほとんどケーテン時代に集中しています。
ケーテン宮廷が属していたカルヴァン派は、教会音楽をほとんど重視していなかったことがその原因です。世俗カンタータや平均率クラヴィーア曲集第1巻に代表されるクラヴィーア作品、ヴァイオリンやチェロのための無伴奏作品、ブランデンブルグ協奏曲など、めぼしい世俗作品はこの時期に集中しています。そして、このヴァイオリン協奏曲も例外でなく、3曲ともにケーテン時代の作品です。
ケーテン宮廷の主であるレオポルド侯爵は大変な音楽愛好家であり、自らも巧みにヴィオラ・ダ・ガンバを演奏したと言われています。また、プロイセンの宮廷楽団が政策の変更で解散されたときに、優秀な楽員をごっそりと引き抜いて自らの楽団のレベルを向上させたりもした人物です。
バッハはその様な恵まれた環境と優れた楽団をバックに、次々と意欲的で斬新な作品を書き続けました。
ところが、どういう理由によるのか、大量に作曲されたこれらの作品群はその相当数が失われてしまったのです。現存している作品群を見るとその損失にはため息が出ます。
ヴァイオリン協奏曲も実際はかなりの数が作曲されたようなですが、その大多数が失われてしまったようです。ですから、バッハはこのジャンルの作品を3曲しか書かなかったのではなく、3曲しか残らなかったというのが正確なところです。
もし、それらが失われることなく現在まで引き継がれていたなら、私たちの日曜日の朝はもっと幸福なものになったでしょうから、実に残念の限りです。
ルツェルン祝祭弦楽合奏団の初録音
シュナイダーハンと言っても、今では覚えておられない方も多いと思います。3歳で母からヴァイオリンの手ほどきを受け、わずか5歳で公開の演奏会を行って「神童」の名をほしいままにしました。そして、17歳(1933年)でウィーン交響楽団のコンサートマスターに就任し、その4年後にはウィーンフィルのコンサートマスターへとキャリアアップした早熟のヴァイオリニストでした。
しかし、そんなシュナイダーハンが最も精力的に活躍したのは、34歳(1949年)でウィーンフィルを去ってソリストとしての活動に集中してからでした。特に、ルツェルン音楽院の教授としてマスタークラスで教鞭をとる中で結成したルツェルン祝祭弦楽合奏団の活動は彼にとって大きな部分を占めました。このルツェルン祝祭弦楽合奏団は彼が教鞭を執ったマスタークラスの生徒から優秀メンバーを選んで1955年に結成され、その2年後の夏の音楽祭で公式にデビューしました。
ですから、ここでお聞きいただいているバッハの演奏は、公式デビューを目前にした最後の追い込みの中での録音だと言うことになりますし、まさに彼らにとっての記念すべき初録音だったと言うことになります。ちなみに、ここで指揮をしているパウムガルトナーはシュナイダーハンのアシスタントとして参加しているのですが、この後1998年までこの楽団を率いて数々の名録音を残すことになります。
さて、そんな記念すべきこの一連の録音なのですが、音質はモノラルとしては最上の部類に入るものです。演奏も、現在の耳からすると少し「重い」と思えるかのしれませんが、それでも「緩み」は全く感じさせません。いわゆる、当時の「正当派」のバッハ演奏でシュナイダーハンのヴァイオリンも品のよい「典雅」そのものです。
もしかしたら、日曜の朝にブラックコーヒーとすごすにはピッタリの演奏家もしれません。
この演奏を評価してください。
よくないねー!(≧ヘ≦)ムス~>>>1~2
いまいちだね。( ̄ー ̄)ニヤリ>>>3~4
まあ。こんなもんでしょう。ハイヨ ( ^ - ^")/>>>5~6
なかなかいいですねo(*^^*)oわくわく>>>7~8
最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10
999 Rating: 5.4 /10 (279 votes cast)
よせられたコメント 2009-06-19:セル好き オレンジフィルターを掛けて撮影した、すっきりしたモノクロ映画を見るような明快で適度のコントラスト感のある録音で、演奏も懐かしい当時の時代性を残しているように感じます。シャルプラッテンのカール・スズケの演奏などは70年代終わり頃の録音でも50年代風な感じがして好きなのですが、こちらは正真正銘です。 2013-02-23:シンザト とにかく慌ててコーヒーを淹れました。
穏やかで伸びのある良い演奏です。2本のヴァイオリンの調和の取れたメロディーの掛け合いにうっとりしながら飲むコーヒーは最高です。
ありがとうございます。 2015-03-12:SONYSONY 幼き頃、習っていたバイオリンの先生に、この演奏のLPレコードをいただきました。少し硬めで、はっきりとした演奏はバッハにはぴったりかと思います。というわけで、この曲は私の一番のお気に入りです。懐かしく聴かせていただき、ありがとうございました。
【最近の更新(10件)】
[2026-07-24]
エルガー:「ゲロンティアスの夢」第1部 (Elgar:The Dream Of Gerontius, Op. 38 Part1)
マルコム・サージェント指揮 ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団 (T)リチャード・ルイス (MS)マージョリー・トーマス (Br)ジョン・キャメロン ハダースフィールド合唱協会 1954年11月4日~6日録音(Sir Malcolm Sargent:Liverpool Philharmonic Orchestra (T)Richard Lewis (MS)Marjorie Thomas (Br)John Cameron Huddersfield Choral Society Recorded on November 4-6, 1954)
[2026-07-22]
J.S.バッハ:カンタータ第202番「いまぞ去れ、悲しみの影よ」 (結婚カンタータ)BWV.202(J.S.Bach:Weichet nur, betrubte Schatten, BWV 202)
カール・ミュンヒンガー指揮 (S)シュザンヌ・ダンコ (Ob)フリッツ・フィッシャー (Vn)ヴェルナー・クロツィンガー (Cemb)ジェルマン・ヴォーシェ=クレール シュトゥットガルト室内管弦楽団 1953年録音(Karl Munchinger:(S)Suzanne Danco (Ob)Fritz Fischer (Vn)Werner Krotzinger (Cemb)Germaine Vaucher-Clerc Stuttgarter Kammerorchester Recorded on 1953)
[2026-07-20]
ベートーヴェン:魔笛の主題による12の変奏曲, Op. 66(Beethoven:12 Variations on Ein Madchen oder Weibchen from Mozart's Die Zauberflote in F Major, Op. 66)
(Cello)モーリス・ジャンドロン (P)ジャン・フランセ 1966年11月録音(Maurice Gendron:(P)Jean Francaix Recorded on November, 1966)
[2026-07-17]
サンマルティーニ:チェロ・ソナタ ト長調(Sammartini:Cello Sonata in G major)
(Cello)レナード・ローズ:(P)レオニード・ハンブロ 1953年5月11日~12日録音(Leonard Rose:(P)Leonid Hambro Recorded on May 11-12, 1953)
[2026-07-16]
F.クープラン(バズレール編):コンセールのための5つの小品(Couperin:Pieces en Concert "Les Gouts Reunis")
カール・ミュンヒンガー指揮 (Cello)ピエール・フルニエ シュトゥットガルト室内管弦楽団 1952年録音(Karl Munchinger:(Cello)Pierre Fournier Stuttgarter Kammerorchester Recorded on 1952)
[2026-07-15]
ボッケリーニ:チェロ・ソナタ第1番 イ長調, G.13(Boccherini:Cello Sonata No. 1 in A Major, G. 13)
(Cell)エンリコ・マイナルディ:(P)カルロ・ゼッキ 1952年録音(Enrico Mainardi:(P)Carlo Zecchi Recorded on 1952)
[2026-07-12]
ヤナーチェク:ヴァイオリン ソナタ(Janacek:Violin Sonata)
(Vn)ワルター・バリリ:(P)フランツ・ホレチェック 1954年録音(Walter Barylli:(P)Franz Holetschek Recorded on 1954)
[2026-07-10]
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調, Op.63(Prokofiev:Violin Concerto No.2 in G minor, Op.63)
(Vn)アイザック・スターン:レナード・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック 1957年1月21日録音(Isaac Stern:(Con)Leonard Bernstein)New York Philharmonic Recorded on January 21, 1957)
[2026-07-09]
バルトーク:15のハンガリー農民歌, Sz.71(Bartok:15 Hungarian Peasant Songs, Sz.71)
(P)ジェルジ・シャーンドル:1951年1951年9月12日録音(Gyorgy Sandor: Recorded on September 12, 1951)
[2026-07-07]
ベートーベン:パイジェルロの「水車屋の娘」の「わが心もはやうつろになりて」による6つの変奏曲 ト長調 WoO 70(Beethoven:6 Variations on the Duet Nel cor piu non mi sento from La molinara, WoO 70)
(P)アルフレッド・ブレンデル 1958年&1960年録音(Alfred Brendel:Recorded on 1958 & 1960)