クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~



Home| 作曲家で選ぶ | Georg Philipp Telemann

Georg Philipp Telemann

<ドイツ 1681年3月14日 - 1767年6月25日>

人物


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テレマンは後期バロック音楽を代表するドイツの作曲家で、40歳以降は北ドイツのハンブルクで活躍した。18世紀前半のヨーロッパにおいては随一と言われる人気と名声を誇り、クラシック音楽史上もっとも多くの曲を作った作曲家として知られる。自身も オルガン、ハープシコード、リコーダー、リュートなど多くの楽器を演奏することができ[2]、特にリコーダーについては高い技術を有する名人であった。
同時代の作曲家であったゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルとはライプツィヒ大学時代からの友人で、頻繁に手紙のやり取りをしていた[3]ほか、ヨハン・ゼバスティアン・バッハとも親密な交友関係にあり、バッハの次男カール・フィリップ・エマヌエルの名付け親にもなった[4]。また、1750年にバッハが死去した時には、バッハの業績を最大限に称える追悼の言葉を送っている[5]。
彼の音楽様式には、20歳代?30歳代に触れたフランス[6]・イタリア[7]・ポーランド[8]の民族音楽、特に舞曲からの影響があり、ドイツの様式も含めてそれらを使いこなし、ロココ趣味の作風も示した[9]。彼は86歳と長生きだったため、晩年はハイドンの青年時代などと重なり、高齢でも創作意欲が衰えなかった。トリオソナタの編成で『ディヴェルティメント』と書かれた晩年の作品もあり、常に新しい音楽傾向の先頭に立ち続け、対位法を主体とする後期バロック様式からホモフォニーによる古典派様式への橋渡しをした作曲家であった。日本ではテレマンへの注目も高く、日本テレマン協会が1969年に発足(当時は大阪テレマン協会)して現在に至っている。

作品


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テレマンは当時のヨーロッパ各国の舞曲を研究し、曲の中に取り入れた。その作風は多様で、一口では言えないが、あえて簡単に言えばバロック音楽と古典音楽の中間に位置している。バロック音楽の大きな特色である対位法の使用は減少し、古典派のようなホモフォニーの作曲法によることが多い。
彼は冗談のセンスも高く、「老人たち」という作品名で前世代をこき下ろすという感性や、結婚生活の不毛についてのオペラ作品や、学校の先生のプライドを皮肉った作品もある。しかし、その作風があまりにも当時のヨーロッパ社会の流行に迎合し過ぎていたためか、本人の死後は急速に評価が下がり、知名度はバッハと逆転した。それでも、「無伴奏ヴァイオリンのためのファンタジア」は教育用として用いられ、モダン楽器による作品の演奏も途絶えることはなかったが、彼の全作品が隈なく古楽器演奏の評価の対象になったのは少なくとも1990年代以降のことである。
テレマンは86年の長い生涯で膨大な数の曲を作ったことで知られ、『ギネス世界記録』においても、クラシック音楽の分野で最も多くの曲を作った作曲家として、正式に認定されている。ドイツ語版ウィキペディアによるとテレマンの曲は現在3600曲以上が確認されているが、既に楽譜の失われている曲や未発見の曲も多いと見られ、実際の総作品数は少なくとも4000曲を超えるものと考えられている[26]。ベーレンライター社からテレマン全集[27] が出版され続けているものの、同時期に始まった新バッハ全集の編集が20世紀に終わって現在は補遺版の刊行が行われているのに比べ、テレマンの作品群は21世紀に入っても整理し切れていないばかりか、21世紀中の全作品の刊行も難しいと見られている。
12歳でデビュー後、74年間にわたって生涯現役であった彼は少なくともオペラ40曲、室内楽200曲、協奏曲170曲、管弦楽組曲600?700曲、受難曲46曲、教会カンタータ1700曲以上などの膨大な曲を残した。一般に17世紀後期から18世紀にかけてのバロック時代のヨーロッパでは、教会の礼拝用または王侯貴族や富裕層などの娯楽や祝祭典用など様々な方面において音楽の需要が増加していたため、当時の著名な作曲家たちは必然的に多作になる傾向があったが、特にテレマンの作品数は、現在知られている同世代のアントニオ・ヴィヴァルディの作品数800曲以上やヘンデルの作品数600曲以上、バッハの作品数1100曲以上などと比較しても群を抜いている[28]。
マルティン・ルーンケによるテレマン作品目録(TWV)、ヴァルター・メンケによるテレマン声楽作品目録(TVWV)がある。番号によって住み分けられていて、1?15:宗教声楽曲、20?25:世俗声楽曲、30?39:器楽曲、40?45:室内楽曲、50?55:管弦楽曲となっている[29] ため、通常はTWVで共通に表記することが多い。例えばターフェルムジーク第1集の第1曲「序曲 ホ短調」は、ジャンル番号が55(オーケストラ組曲)、調性がe(ホ短調)のグループの1番の番号を与えられ、TWV 55:e1 と表記される。TWV 41 以降はほぼ調性と併記されているが、声楽曲・器楽曲には調性の表記がなく、「ブロッケス受難曲」にはジャンル番号5(受難曲)の1番で、TWV 5:1 という番号が与えられている。
最晩年には「53平均律の使い方」という文章(フイヘンス=フォッカー微分音財団のHPを参照)を発表した。そこには「トリプル・フラット」や「トリプル・シャープ」といった新しい臨時記号の概念が記されている。

【リスニングルームの更新履歴】

【最近の更新(10件)】



[2024-04-22]

モーツァルト:弦楽四重奏曲第4番 ハ長調 K.157(Mozart:String Quartet No.4 in C major, K.157)
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)

[2024-04-20]

ショパン:バラード第3番 変イ長調, Op.47(Chopin:Ballade No.3 in A-flat major, Op.47)
(P)アンドレ・チャイコフスキー:1959年3月10日~12日録音(Andre Tchaikowsky:Recorded on Recorded on March 10-12, 1959)

[2024-04-18]

エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調, Op.85(Elgar:Cello Concerto in E minor, Op.38)
(Cello)アンドレ・ナヴァラ:サー・ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団 1957年録音(Andre Navarra:(Con)Sir John Barbirolli:Halle Orchestra Recorded on 1957)

[2024-04-16]

フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調(Franck:Sonata for Violin and Piano in A major)
(P)ロベール・カサドシュ:(Vn)ジノ・フランチェスカッティ 1947年5月7日録音(Robert Casadesus:(Vn)Zino Francescatti Recorded on May 7, 1947)

[2024-04-14]

ベートーヴェン:序曲「コリオラン」, Op.62(Beethoven:Coriolan, Op.62)
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC交響楽団 1945年6月1日録音(Arturo Toscanini:NBC Symphony Orchestra Recorded on June 1, 1945)

[2024-04-12]

モーツァルト:弦楽四重奏曲 第3番 ト長調 K.156/134b(Mozart:String Quartet No. 3 in G Major, K. 156)
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)

[2024-04-10]

ハイドン:弦楽四重奏曲第1番 変ロ長調「狩」,Op. 1, No. 1, Hob.III:1(Haydn:String Quartet No.1 in B-Flat Major, Op. 1, No.1, Hob.3:1, "La chasse" )
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1938年6月5日録音(Pro Arte String Quartet:Recorded on June 5, 1938)

[2024-04-08]

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18(Rachmaninov:Piano Concerto No.2 in C minor, Op.18)
(P)ジェルジ・シャーンドル:アルトゥール・ロジンスキ指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック 1946年1月2日録音(Gyorgy Sandor:(Con)Artur Rodzinski New York Philharmonic Recorded on January 2, 1946)

[2024-04-06]

シベリウス:交響的幻想曲「ポヒョラの娘」(Sibelius:Pohjola's Daughter - Symphonic Fantasy Op.49)
カレル・アンチェル指揮:チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 1962年6月7日~8日録音(Karel Ancerl:The Czech Philharmonic Orchestra Recorded on June 7-8, 1962)

[2024-04-04]

ベートーヴェン:ロマンス 第2番 ヘ長調, Op.50(Beethoven:Romance for Violin and Orchestra No.2 in F major, Op.50)
(Vn)ジノ・フランチェスカッティ:ジャン・モレル指揮 コロンビア交響楽団 1952年4月23日録音(Zino Francescatti:(Con)Jean Morel Columbia Symphony Orchestra Recorded on April 23, 1952)