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作曲家で選ぶ | SCHUMANN
SCHUMANN
<ドイツ:1810〜1856>
経歴

1810年6月8日、ツヴィッカウに書店を営む一家の末子として生まれる。音楽は8歳から学びはじめ、作曲も9歳からはじめる。
1828年、ライプティッヒ大学に入学して法律を学ぶが興味がもてず、結局はピアノ教師ヴィーグのすすめもあって1830年から本格的にピアニストとしての訓練をはじめる。
また、1831年には「音楽新聞」へ寄稿して文筆活動もはじめる。83年には自ら「音楽新報」を設立し、ロマン主義音楽の啓蒙活動を行う。特に、31年のショパン絶賛と53年のブラームス紹介は有名。
1832年、手の故障のためにピアニストへの道を断念したため活動の中心を作曲におくようになる。
1836年、ヴィーグの娘であったクララと恋におち翌年婚約する。シューマンのピアノ作品はこのクララとの婚約時代に集中する。そして、1840年に結婚すると「歌の年」となり、ロマン主義ドイツ歌曲に重大な貢献を果たす。
1841年にはクララのすすめもあって管弦楽曲を集中的に作曲し、42年は室内楽の年となる。
1844年、かねてより徴候のあった鬱病の症状が悪化し、「音楽新報」の仕事から手を引く。その後一時病状は好転して音楽的名声は高まりをみせるが、1853年からは鬱病に起因する不安症状に悩まされるようになる。そして、54年にはライン河に投身する事件をおこして精神病院に入院する。
1856年、症状はますます悪化して、意識が戻っても会話もできないような状態になり、7月29日にエンデニヒで亡くなる。
ユング君の一言
ロマン派の音楽家は悲惨な生涯をおくった人が多いようですが、その中でもとびきり悲惨な人生をおくったのがシューマンです。
シューマンの病気は精神分裂病だといわれていましたが、最近の精神医学では躁鬱病とする説が有力なようです。また死因に関しては、それに加えて梅毒による幻覚や妄想が合併したものとも言われています。
創作活動に携わる人々は創作という営みの過酷さをよく口にしますが、そんな言葉がただのお遊びにしか聞こえないほどの壮絶な人生をおくった人でした。
しかし、もしシューマンがこのような病気に苦しむことなく、健全で健やかな人生を送ったとしたら、ロマン派を代表する偉大な音楽家としてのシューマンは存在したでしょうか?
おそらく答えはNO!でしょう。
でも、病んだ精神は作品のあちこちに顔を出しています。
特に交響曲に見られる管弦楽法の不手際はよく指摘されてきましたから(曰く、「シューマンのシンフォニーを指揮するという行為は、舵の壊れた船を操るようなものだ!」)、その不手際を「健全な常識人(^^;」があれこれと手直しをして演奏してきました。
最近は「それはおかしいよ!」ということでシューマンのスコア通り演奏しようと言う人も増えてきてそれが主流となりつつあります。
でも結局はパート間のバランスを必死の形相で保ちながら健全な常識で理解できるように演奏していますから、ユング君が見るところ本質的には大差ないように思います。
やはり、普通でない人の作品を普通の人間が解釈をして演奏するというのは大変なことです。
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バッハ:幻想曲とフーガ ト短調 BWV.542(J.S.Bach:Fantaisie Et Fugue En Sol Mineur, BWV 542)
(organ)マリー=クレール・アラン:1959年11月2日~4日録音(Marie-Claire Alain:Recorded November 2-4, 1959)
[2025-06-22]

ラヴェル:ダフニスとクロエ第2組曲(Ravel:Daphnis And Chole, Suite No.2)
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1959年4月19日録音(Eugene Ormandy:Philadelphis Orchestra Recorded on April 19, 1959)