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VIVALDI

<イタリア:1678〜1741>

経歴


1678年3月4日、サン・マルコ劇場のヴァイオリン奏者の長男としてヴェネチアに生まれる。
 1693年には剃髪をして下級聖職者となり、その後1703年には司祭に叙任される。同年、ピエタ女子養育院のヴァイオリン教師に就任し、ヴァイオリンの実技指導だけでなくピエタ女子管弦楽団のための作品を書くようになる。
 当時の彼は何よりも優れたヴァイオリン奏者として知られ、また彼が指導したピエタ女子管弦楽団は「パリ・オペラ座の管弦楽団にもまさる」と絶賛された。

 これ以外に彼にとって大きな意味を持ったのは「オペラ興業家」としての顔である。
 1813年に最初のオペラ興業を行って以来、毎年のように新作のオペラを作曲してはプロデュースを行い、その活動はイタリアの国内外に及んでいる。
 しかし、これらの活動によってヴェネチアを留守にすることが多く、またオペラ興業で知り合った歌手との関係や、司祭であるにもかかわらずミサをおろそかにする態度もあって、ついにはヴェネチアでは疎まれる存在となっていく。そのため、ピエタ女子養育院での職務もいつまで行っていたかは定かではない。
 最晩年は彼と関係のあったオペラ歌手について各地を転々としていたようだが詳細はよく分かっておらず、最後は1741年7月28日、貧窮の中でウィーンで亡くなる。

ユング君の一言


バッハと同じ時代を生きた人ですが、その生き様はずいぶんと違います。バッハが典型的なドイツ人だとすれば、ヴィヴァルディは典型的なイタリア人と言うところでしょうか。(^^)
 しかし、死後、全く忘却されてしまうのはバッハと同じです。そして、ロマン派の時代にバッハが復活する中で、バッハに影響を与えた音楽家として再評価されるようになります。特に、リトルネロ形式といわれる、急ー緩ー急という3楽章形式は彼によって確立されたもので、それが後のコンチェルトの形式的な基盤になっていくわけですからその業績は大きいと言わなければなりません。
 そして何よりも、ヴィヴァルディの四季のポピュラリティには驚くものがあります。
 自分の死後数百年後に、遙か彼方の東洋の島国でこれほども自分の作品が受容されているのを見れば彼は何と言うでしょうか。
 おそらくは、興業家ヴィヴァルディとしては代金の前払いを要求したかったでしょうね。

【リスニングルームの更新履歴】

【最近の更新(10件)】



[2024-03-29]

ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ(Ravel:Pavane pour une infante defunte)
アンドレ・クリュイタンス指揮 フランス国立放送管弦楽団 1954年5月14日録音(Andre Cluytens:Orchestre National de l'ORTF Recorded on May 14, 1954)

[2024-03-27]

ベートーヴェン:劇音楽「エグモント」序曲, Op.84(Beethoven:Egmont, Op.84)
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC交響楽団 1939年11月18日録音(Arturo Toscanini:NBC Symphony Orchestra Recorded on November 18, 1939)

[2024-03-25]

モーツァルト:弦楽四重奏曲第2番 ニ長調 K.155/134a(Mozart:String Quartet No.2 in D major, K.155/134a)
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)

[2024-03-23]

ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲, Op.120(Beethoven:Variations Diabelli in C major, Op.120)
(P)ジュリアス・カッチェン 1960年録音(Julius Katchen:Recorded on 1960)

[2024-03-21]

バルトーク:弦楽四重奏曲第5番, Sz.102(Bartok:String Quartet No.5, Sz.102)
ヴェーグ弦楽四重奏団:1954年7月録音(Quatuor Vegh:Recorded on July, 1954)

[2024-03-19]

パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調, Op.6(Paganini:Violin Concerto No.1 in D major, Op.6)
(Vn)ジノ・フランチェスカッティ:ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1950年1月15日録音(Zino Francescatti:(Con)Eugene Ormandy The Philadelphia Orchestra January 15, 1950)

[2024-03-17]

チャイコフスキー:交響曲第2番 ハ短調 作品17 「小ロシア」(Tchaikovsky:Symphony No.2 in C minor Op.17 "Little Russian")
ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ミネアポリス交響楽団 1946年3月10日~11日録音(Dimitris Mitropoulos:Minneapolis Symphony Orchestra Recorded on March 10-11, 1946)

[2024-03-15]

ハイドン:チェロ協奏曲第2番 ニ長調 Hob.VIIb:2(Haydn:Cello Concerto No.2 in D major, Hob.VIIb:2)
(Cello)アンドレ・ナヴァラ:ベルンハルト・パウムガルトナー指揮 ザルツブルク・モーツァルテウム・カメラータ・アカデミカ 1958年録音(Andre Navarra:(Con)Bernhard Paumgartner Camerata Academica des Mozarteums Salzburg Recorded on, 1958 )

[2024-03-13]

ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番, Op.72b(Beethoven:Leonora Overture No.3 in C major, Op.72b)
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC交響楽団 1945年6月1日録音(Arturo Toscanini:NBC Symphony Orchestra Recorded on June 1, 1945)

[2024-03-11]

ラロ:スペイン交響曲 ニ短調, Op21(Lalo:Symphonie espagnole, for violin and orchestra in D minor, Op. 21)
(Vn)ジノ・フランチェスカッティ:ディミトリ・ミトロプーロス指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック 1957年4月22日録音(Zino Francescatti:(Con)Dimitris Mitropoulos New York Philharmonic Recorded on April 22, 1957)