Home|
作曲家で選ぶ | Ponchielli
Ponchielli
<イタリア:1834年〜1986年>
生涯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クレモナ近郊のパデルノ・ファソラーノ(現パデルノ・ポンキエッリ)に教会音楽家の家庭に生まれる。9歳で奨学金を得てミラノ音楽院で音楽を学び、10才にならずして最初の交響曲を作曲した。音楽院卒業から2年後の1856年に、アレッサンドロ・マンゾーニの有名な小説に基づき最初のオペラ《婚約者 I promessi sposi》を作曲し、この作品でオペラ作曲家としての名声を次第に築いていった。最も有名なオペラ作品は《ラ・ジョコンダ La Gioconda 》(1876年初演)で、ヴィクトル・ユーゴーの戯曲に基づきアッリーゴ・ボーイトが脚本を書いた。
初期の経歴は不遇であった。選抜試験で手に入れたミラノ音楽院教授職から追い出され、小さな都市でつまらぬ仕事をして糊口をしのがなければならなかった。転換点は、1872年における《婚約者》改訂版の上演で、これによって楽譜出版社リコルディやミラノ音楽院当局ならびにスカラ座と契約を結べるようになったのである。バレエ音楽の佳作《2つの双眼鏡 Le due gemelle》(1873年)によってポンキエッリの名声は確固たるものとなった。
《ラ・ジョコンダ》の後でポンキエッリの音楽的な創意は落ち込んだかのようで、その後のオペラで同じような成功に出くわすことはなかった。1881年にポンキエッリはベルガモ大聖堂の楽長職maestro di cappellaに任命され、1883年から母校ミラノ音楽院で作曲家教授を勤めた。ジャコモ・プッチーニやピエトロ・マスカーニは門人である。1886年、急性肺炎のためミラノにて没。 ヴェルディはポンキエッリの訃報に接し、次のように言った。
可哀想なポンキエッリ、あんなにいい奴だったのに、あんなに立派な音楽家だったのに。
生前ポンキエッリは人気と影響力に非常に恵まれ、拡大されたオーケストラと、より複雑なオーケストレーションを取り入れたにもかかわらず、こんにち定期的に演奏されているオペラは、唯一《ラ・ジョコンダ》だけとなっている。このオペラには、ソプラノの名アリア「私は死のう "Suicidio!"」やバレエ音楽「時の踊り Danza dell' Ore 」が含まれている。「時の踊り」はディズニー映画「ファンタジア」(1940年)に流用されて有名となった。その後、ナンシー・シナトラが歌う「レモンのキッス(Like I Do)」としてポピュラー・ソングにアレンジされたが、アメリカ本国より日本で人気があった。さらにその「レモンのキッス」をモチーフにして、小柳ゆきが「Lovin' You」の題でさらなるアレンジを行い、スマッシュ・ヒットを飛ばしている
主要な作品
* 愚人市長Il sindaco babbeo(学生時代の習作オペラ)
* ベルトランド・デ・ボルニオBertrando dal Bormio(トリノ公演のために作曲、上演は実現せず)
* 婚約者I promessi sposi (初稿1856年クレモナ初演、改訂稿1872年ミラノ初演)
* リーナLina(1877年)
* ゴート族の王ロデリクスRoderico, re dei Goti(1863年)
* いつまでも喋る男Il parlatore eterno (1873年(バリトンのためのモノローグ)
* リトアニア人I Lituani (初稿1874年、改訂稿1884年〜5年)
* ラ・ジョコンダLa Gioconda (初稿1876年、1876年4月8日ミラノで初演、改訂稿1880年)
* 放蕩息子Il figliuol prodigo (1880年)
* マリオン・デロルメMarion Delorme (1885年)
* バレンシアのムーア人I Mori di Valenza (未完。死後、息子とA.カドーラにより補筆。1914年初演)
【最近の更新(10件)】
[2025-09-16]

メンデルスゾーン:厳格な変奏曲 Op.54(Mendelssohn:Variations Serieuses, Op.54)
(P)エリック・ハイドシェック:1957年9月20日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n September 20, 1957)
[2025-09-14]

フランク:天使の糧(Franck:Panis Angelicus)
ルネ・レイボヴィッツ指揮 ロンドン新交響楽団 1961年録音(Rene Leibowitz:New Symphony Orchestra Of London Recorded 1961)
[2025-09-12]

ベートーベン:交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」(Beethoven:Symphony No.3 in E flat major , Op.55 "Eroica")
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1961年3月録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on March, 1961)
[2025-09-10]

ブラームス:弦楽四重奏曲 第1番 ハ短調(Brahms:String Quartet No.1 in C minor, Op.51 No.1)
アマデウス弦楽四重奏団 1951年録音(Amadeus String Quartet:Recorde in 1951)
[2025-09-08]

フォーレ:夜想曲第2番 ロ長調 作品33-2(Faure:Nocturne No.2 in B major, Op.33 No.2)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)
[2025-09-06]

バッハ:小フーガ ト短調 BWV.578(Bach:Fugue in G minor, BWV 578)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1959年11月2日~4日録音(Marie-Claire Alain:Recorded November 2-4, 1959)
[2025-09-04]

レスピーギ:ローマの噴水(Respighi:Fontane Di Roma)
ジョン・バルビローリ指揮 ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団 1939年1月21日録音(John Barbirolli:Philharmonic-Symphony Of New York Recorded on January 21, 1939)
[2025-09-01]

フォーレ:夜想曲第1番 変ホ短調 作品33-1(Faure:Nocturne No.1 in E-flat minor, Op.33 No.1)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)
[2025-08-30]

ベートーベン:交響曲第2番 ニ長調 作品36(Beethoven:Symphony No.2 in D major ,Op.36)
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1961年4月20日録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on April 20, 1961)
[2025-08-28]

ラヴェル:舞踏詩「ラ・ヴァルス」(Ravel:La valse)
ルネ・レイボヴィッツ指揮 パリ・コンセール・サンフォニーク協会管弦楽団 1960年録音(Rene Leibowitz:Orcheste de la Societe des Concerts du Conservatoire Recorded on 1960)