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リパッティ(Dinu Lipatti) |バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
バッハ:主よ、人の望みの喜びよ
リパッティ 1950年録音 Bach:主よ人の望みの喜びよ
元曲はカンタータ147番「心と口と行いと生きざまは」のなかの第2部終曲のコラールです。
しかし最近は、ここでお聞きのようにピアノ用に編曲された演奏で聞くことが多いようです。でも、もとはコラール曲なのですから、歌詞ぐらいはのせておきましょう。
それをよんでピアノ演奏を聞くとまた違った風な感じ方も生まれるかもしれません。
主よ、人の望みの喜びよ、
我が心を慰め潤す生命の君、
主は諸々の禍いを防ぎ、
我が命の力、
我が目の喜びたる太陽、
我が魂の宝また嬉しき宿りとなり給う。
故に我は主を離さじ、
この心と眼を注ぎまつりて。
リパッティの遺言
リパッティの告別演奏会は有名ですし、ショパンのワルツ集を最後の1曲だけ残して力つきたことも有名なエピソードです。そんなリパッティがしばしの沈黙の後に静かに弾き始めたのが、「主よ、人の望みの喜びよ」でした。演奏し終わったリパッティは静かにピアノを閉じ、そしてその数ヶ月後にわずか33年の生涯を閉じました。
彼が最後に演奏した「主よ、人の望みの喜びよ」の録音は残されていませんが、ここでお聞きいただいている演奏は同じ年のスタジオ録音です。
こうして聞き直してみると、リパッティの遺言であったように思えます。
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最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10
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よせられたコメント 2008-07-20:亜季 私、初心者ながらリパッティの演奏に大いに感銘を受け、その伝記「ディヌ・リパッティ 伝説のピアニスト夭折の生涯と音楽」を読んでみました。
まず、リパッティを苦しめていたのは、白血病ではなく、リンパ肉芽腫(通称ホジキン病)でした。この為、体の各所に悪性リンパ腫ができ、洋服を仕立てるにも、その腫れをカバーできる腕のよい仕立て屋を探したとのことです。しかし、直接の死因は長年の闘病により体力を消耗しつくし、敗血症に感染して大量出血を起こしたとのことです。
救い難いほどの完璧主義者だったので、生前既に発売され絶賛されていたカラヤンとのシューマンの協奏曲の録音でさえ、不満足だったそうで、本人は再録音を望んでいたと本にあります。(再録音はフェルトヴェングラーの予定でしたが、本人他界の為実現せず)
上記録音を終えた後、リパッティは恩師に宛てた手紙でこのように語っています。
「カラヤンは素晴らしい人ですが、超古典的というのか、演奏者の内に秘めたロマンティックな情熱といったものを引き出してくれるのではなく、気楽に弾こうという気持ちを抑えつけ、演奏者の意図を斟酌しようとしません。」
そしてあのショパンの「舟歌」の録音さえも、自分では不満だったようです。
そんな方だったので、「へま」を消去できるスタジオ録音の仕事は大いに気に入っていたといいます。自分が納得するまで何回でも深夜まで演奏を繰り返し、最後に録音技師の方が音を上げるほどだったとの記録があります。
この本によると彼は、1943年頃から既に原因不明の発熱などに悩まされていたとのこと。
バルトークのピアノ協奏曲3番を録音した1948年も、年初から寝込んでいた状態で相当な苦痛も感じていたようですが、少し体調が落ち着いた時を見計らってなんとか録音した模様です。
とても、重病人が弾いているとは思えない力強さですね。リパッティ本人もこの曲を大変気に入っていて、特に「第二楽章は故郷ルーマニアの響きに限りなく近い」と手紙にも記し、重要なレパートリーのひとつに加えています。
リパッティはバルトークについて「現代の作曲家の中でも、最大、最高の大作曲家だ」と高く評価している手紙を残しているのですが、この見解はユングさんとも同じですね。
ユングさんがあまりお気に召していない様子の、モーツアルト協奏曲21番(カラヤン指揮)の演奏については、1950年(没年)の録音で、既に感想を書き残す余力がなかったようです。従って、この録音について、本人がどう思っていたのかははっきりしませんが、少なくとも「聴衆は狂乱に近いほどの熱狂ぶりだった」と夫人が書き残してます。
ブザンソンの告別リサイタルの当日、午前中のリハーサル時は、体調もまずまずだったのに、午後に急に体調が悪化したとのことで、本人もあそこまで体調がひどい状態で演奏することになるとは、予想していなかったようです。
リパッティは、本人が夭折したことにより更に伝説化したことは確かでしょうが、病気のことを差し引いても、やはり素晴らしい音楽家だったことに変わりはないと思います。
あんなに深く作曲者の意図を汲み、端正な調べを奏でるピアニストはちょっと他に見当たりません。(彼の発病前から既に)師匠のひとりであるコルトーが、リパッティのことを「若き巨匠」と讃えていたのも頷けます。
私も彼の自然でありながら、高い芸術性を兼ね備えた演奏に魅了されて以降、最早「ウケ狙い」の演奏では満足できなくなりました。これは幸せなことでしょうか、不幸なことでしょうか…? 2017-07-03:宮島のお化け こんな演奏をいまだかって聞いたことのない響きがある。メロディが浮き上がってくるところは、ほかの演奏家からは決して聞こえてこない。自己の主張をくっきりと主張しているみたいで、揺るぎない力強さが聞こえてくる。一度聴いたら決して忘れることのない不思議な演奏です。
何回聞いても飽きない演奏とはこんな演奏なのでしょう
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