クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~



AmazonでCDをさがすAmazonでケンペンのCDをさがす
Home|ケンペン|チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

ケンペン指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 1951年5月録音



Tchaikovsky:交響曲第6番 「悲愴」 「第1楽章」

Tchaikovsky:交響曲第6番 「悲愴」 「第2楽章」

Tchaikovsky:交響曲第6番 「悲愴」 「第3楽章」

Tchaikovsky:交響曲第6番 「悲愴」 「第4楽章」


Youtubeチャンネル登録

古い録音が中心ですがYoutubeでも毎日アップしていますので、是非チャンネル登録してください。
チャンネル登録って何ですか?

私は旅行中に頭の中でこれを作曲しながら幾度となく泣いた。

チャイコフスキーの後期の交響曲は全て「標題音楽」であって「絶対音楽」ではないとよく言われます。それは、根底に何らかの文学的なプログラムがあって、それに従って作曲されたというわけです。
 もちろん、このプログラムに関してはチャイコフスキー自身もいろいろなところでふれていますし、4番のようにパトロンであるメック夫人に対して懇切丁寧にそれを解説しているものもあります。
 しかし6番に関しては「プログラムはあることはあるが、公表することは希望しない」と語っています。弟のモデストも、この6番のプログラムに関する問い合わせに「彼はその秘密を墓場に持っていってしまった。」と語っていますから、あれこれの詮索は無意味なように思うのですが、いろんな人が想像をたくましくしてあれこれと語っています。

 ただ、いつも思うのですが、何のプログラムも存在しない、純粋な音響の運動体でしかないような音楽などと言うのは存在するのでしょうか。いわゆる「前衛」という愚かな試みの中には存在するのでしょうが、私はああいう存在は「音楽」の名に値しないものだと信じています。人の心の琴線にふれてくるような、音楽としての最低限の資質を維持しているもののなかで、何のプログラムも存在しないと言うような作品は存在するのでしょうか。
 例えば、ブラームスの交響曲をとりあげて、あれを「標題音楽」だと言う人はいないでしょう。では、あの作品は何のプログラムも存在しない純粋で絶対的な音響の運動体なのでしょうか?私は音楽を聞くことによって何らかのイメージや感情が呼び覚まされるのは、それらの作品の根底に潜むプログラムに触発されるからだと思うのですがいかがなものでしょうか。
 もちろんここで言っているプログラムというのは「何らかの物語」があって、それを音でなぞっているというようなレベルの話ではありません。時々いますね。「ここは小川のせせらぎをあらわしているんですよ。次のところは田舎に着いたうれしい感情の表現ですね。」というお気楽モードの解説が・・・(^^;(R.シュトラウスの一連の交響詩みたいな、そういうレベルでの優れものはあることにはありますが。あれはあれで凄いです!!!)
 
 私は、チャイコフスキーは創作にかかわって他の人よりは「正直」だっただけではないのかと思います。ただ、この6番のプログラムは極めて私小説的なものでした。それ故に彼は公表することを望まなかったのだと思います。
 「今度の交響曲にはプログラムはあるが、それは謎であるべきもので、想像する人に任せよう。このプログラムは全く主観的なものだ。私は旅行中に頭の中でこれを作曲しながら幾度となく泣いた。」
 チャイコフスキーのこの言葉に、「悲愴」のすべてが語られていると思います。


チャイコフスキー指揮者ととしての面目躍如の演奏

ケンペンは、20世紀前半におけるオランダの音楽界を代表した3人の一人といえます。
他の二人は言うまでもないことですが、メンゲルベルグとベイヌムです。ただし、メンゲルベルグとベイヌムはあくまでもオランダを活動の拠点にしていたのに対して、ケンペンはドイツを活動の本拠にしていました。その事が、ケンペンの芸風に大きな影響を与えたように思えます。
メンゲルベルグの濃厚なロマンティシズムとも、ベイヌムの近代的な見通しのよい演奏とも異なる、重厚で剛直な演奏が持ち味の人でした。

ケンペンは1893年にライデン近郊の町で生まれ、早くからヴァイオリンに親しんでいました。その才能は早熟で、17才で早くもコンセルトヘボウの一員としてむかえられています。しかし、その後どのような事情があったのかはよく分かりませんが、20代の前半で活動の拠点をドイツのオケに移します。各地の地方オケでコンサートマスターを歴任したあとに、1932年にはオーバーハウゼンで指揮者としてのデビューを飾り、ついには34年にドレスデンフィルの指揮者にむかえられます。その後は、ベルリンのオペラにも招かれ、42年にはカラヤンの後任としてアーヘンの指揮者に招かれます。
しかし、ナチス政権下におけるこのようなキャリアアップは戦後の戦犯容疑者のリストに名前が連なることとなり、メンゲルベルグやフルトヴェングラーと同じく指揮活動が制限されることになってしまいます。その制限が解除されるのは49年であり、さらにドイツでの活動が再開されるのは53年からになります。
ですから、ここでの録音はようやくにして制限は解除されたものの活動の範囲がオランダに限定されていた時代のものです。

ケンペンと言えば一般的にはベートーベンやブルックナーなどのいわゆるドイツ正統派の作品演奏に定評のある人でした。重厚であるとともに剛直さを失わないその演奏は、月並みな言い方で申し訳ないのですが、ドイツ人以上にドイツ的なゲルマン的ガッツにあふれたものでした。ですから、そのような作品を演奏するにはピッタリの資質だったといえます。
しかし、それと同時にチャイコフスキーの演奏においても高い評価を受けていました。それは、想像すれば分かるとおりに、ロマンティックな感情を前面に出したようなメンゲルベルグなどとは全く異なる、ガッチリとした構造の背後から次第次第に熱いものがこみ上げてくると言う性質のものです。その中でも、この51年に録音された第5番や第6番「悲愴」はケンペンのチャイコ振りとしての美質が最もよくあらわれたものです。
是非とも一度お聞きあれ!!
[関連ページ]


この演奏を評価してください。

  1. よくないねー!(≧ヘ≦)ムス~>>>1~2
  2. いまいちだね。( ̄ー ̄)ニヤリ>>>3~4
  3. まあ。こんなもんでしょう。ハイヨ ( ^ - ^")/>>>5~6
  4. なかなかいいですねo(*^^*)oわくわく>>>7~8
  5. 最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10



722 Rating: 5.3/10 (135 votes cast)

この演奏に対するご意見や感想をおよせください。

  1. 件名は変更しないでください。
  2. お寄せいただいたご意見や感想は基本的に紹介させていただきますが、管理人の判断で紹介しないときもありますのでご理解ください
名前*
メールアドレス
件名
メッセージ*
サイト内での紹介

 

よせられたコメント



【リスニングルームの更新履歴】

【最近の更新(10件)】



[2018-11-14]

レスピーギ:バレエ音楽「風変りな店」(ロッシーニの「老いの過ち」より)
ゲオルク・ショルティ指揮 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 1957年3月録音

[2018-11-13]

リヒャルト・シュトラウス:交響詩「死と変容」 Op.24
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 パリ音楽院管弦楽団 1956年5月7日~8日録音

[2018-11-12]

フォスター:草競馬
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1965年5月1日&3日録音

[2018-11-12]

パデレフスキ:メヌエット
ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1965年5月1日&3日録音

[2018-11-11]

ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調
ヨッフム指揮 ベルリンフィル 1964年1月録音

[2018-11-10]

バルトーク:弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽, Sz.106
フリッツ・ライナー指揮 シカゴ交響楽団 1958年12月28日~29日録音

[2018-11-09]

シューベルト:魔王 D.328 & 無限なるものに D.291
(S)キルステン・フラグスタート (P)エドウィン・マッカーサー 1956年3月21日~23日録音

[2018-11-09]

シューベルト:アンセルモの墓 D.504
(S)キルステン・フラグスタート (P)エドウィン・マッカーサー 1956年3月21日~23日録音

[2018-11-08]

スッペ:序曲「詩人と農夫」
トーマス・ビーチャム指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 1957年3月26日録音

[2018-11-08]

スッペ:序曲「詩人と農夫」
ウィレム・メンゲルベルク 指揮 コンセルトヘボウ管弦楽団 1932年5月11日録音

[2018-11-07]

チャイコフスキー:弦楽四重奏曲第1番 ニ長調 作品11
ハリウッド弦楽四重奏団 1952年11月10日,12日&12月22日録音

[2018-11-06]

チャイコフスキー:交響曲第2番 ハ短調 作品17 「小ロシア」
ゲオルク・ショルティ指揮 パリ音楽院管弦楽団 1956年5月録音

[2018-11-05]

リヒャルト・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」 Op.20
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 パリ音楽院管弦楽団 1956年5月7日~8日録音

[2018-11-04]

モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」
ルドルフ・ケンペ指揮 ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 1956年4月30日、5月3日録音

[2018-11-03]

シューベルト:アヴェ・マリア D.839
(S)キルステン・フラグスタート (P)エドウィン・マッカーサー 1956年3月21日~23日録音