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ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」

ブルーノ・ワルター指揮 コロンビア交響楽団 1959年2月14,16&20日録音



Dvorak:交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」 「第1楽章」

Dvorak:交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」 「第2楽章」

Dvorak:交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」 「第3楽章」

Dvorak:交響曲第9番 ホ短調 Op.95 「新世界より」 「第4楽章」




望郷の歌

ドヴォルザークが、ニューヨーク国民音楽院院長としてアメリカ滞在中に作曲した作品で、「新世界より」の副題がドヴォルザーク自身によって添えられています。

この作品はその副題が示すように、新世界、つまりアメリカから彼のふるさとであるボヘミアにあてて書かれた「望郷の歌」です。

この作品についてドヴォルザークは次のように語っています。
「もしアメリカを訪ねなかったとしたら、こうした作品は書けなかっただろう。」
「この曲はボヘミヤの郷愁を歌った音楽であると同時にアメリカの息吹に触れることによってのみ生まれた作品である」

その言葉に通りに、ボヘミヤ国民楽派としてのドヴォルザークとアメリカ的な語法が結びついて一体化したところにこの作品の一番の魅力があるといえます。
さらに、過去の2作がかなりロマン派的な傾向を強めていたのに対して、この9番は古典的できっちりとしたたたずまいを見せていることも、分かりやすさと親しみやすさを増しているようです。

初演は1883年、ドヴォルザークのアメリカでの第一作として広範な注目を集め、アントン・ザイドル指揮のニューヨーク・フィルの演奏で空前の大成功を収めました。

意外なほどに覇気にあふれた若々しくも勢いのある音楽


ワルターにとってドヴォルザークの交響曲というのはどう考えてもメインのプログラムではありませんでした。
調べてみると、録音はわずか数点しか残っていません。

交響曲第8番
ニューヨークフィル 1947年11月28日録音
ニューヨークフィル 1948年2月15日 カーネギーホールでのライブ録音

交響曲第9番 「新世界より」
ロサンジェルスフィル 1942年7月16日 ライブ録音

つまりは、セッション録音は1947年のみということです。

ですから、この最晩年に8番と9番をコロンビア響を使って録音したのは、おそらくはワルターが望んだと言うよりは、レコード会社の方がどうしても「売れ筋」の交響曲をワルターに録音してほしかったために実現したものだと想像されます。
実際、このコロンビア響とのセッション録音を聞いてみると、ベートーベンの交響曲で聞かれるような「一筆書き」のような「大らかさ」というか「大雑把さ」と言うか(^^;、いわゆる「昔語り」のような演奏とは少し雰囲気が違うことに気づきます。
おそらくは、レコード会社から要請されて、「困ったなぁー、しんどいなぁー・・・」と思いつつも、それでも、彼にとってそれほど馴染みがあるとは思えないこれらの交響曲のスコアを少しは時間をかけて振り返ったのではないでしょうか。
しかし、結果としては、一筆書きのような感覚とはかなり異なった、非常に丁寧できっちりとした造形が特徴的な演奏に仕上がる事になりましたす。そして、そう言う細部をキチンと積み上げることで、意外なほどに覇気にあふれた若々しくも勢いのある音楽になっています。
さらに言えば、全体としてそのような勢いが感じられるがゆえに、例えば第8番の第3楽章や第9番のあの有名な第2楽章の歌心がより一層栄える結果となっています。特に、あの有名な家路のメロディが、ここではある種の神々しささえ感じられる音楽へと昇華しているようにすら感じられます。

音楽というのは、面白くもあり難しいものだと思わざるを得ません。


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2014-09-22:HIRO


2013-07-03:山ちゃん


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