Home|
バーンスタイン(Leonard Bernstein)|ガーシュイン:パリのアメリカ人
ガーシュイン:パリのアメリカ人
バーンスタイン指揮 ニューヨークフィル 1958年録音
Getshwin:パリのアメリカ人
管弦楽化:ジョージ・ガーシュイン!!

作曲家としての名声を確立したあともガーシュインは自分に専門的知識が乏しいことに劣等感も感じていました。そのためある時、ガーシュインは意を決してフランスに渡りラヴェルの門をたたきます。しかし、ガーシュインの才能を高く評価していたラヴェルは、「君はすでに一流のガーシュインなのだから、何も二流のラヴェルになる必要はない」といって励ましたのは有名なエピソードです。
そんなラヴェルの励ましもあったためか、ガーシュインは自分の力だけでオーケストラ曲の作曲に取りかかります。
ご存じのように、この作品の前に、すでに彼は「ラプソディ・イン・ブルー」を世に送り出しているのですが、オーケストレーションはグローフェが行っています。ですから、この「パリのアメリカ人」が完成したときはスコアに「作曲および管弦楽化:ジョージ・ガーシュイン」と書き込んでいたそうです。
音楽の方は聞いてみればすぐに分かるように、この作品はガーシュインなりのアメリカとヨーロッパの融合だったようです。
音楽の素材は彼の血肉とも言うべきジャズやブルースを使いながら、それらの料理法はヨーロッパの伝統的な和声法で仕上げてようとしたようです。
ですから、彼はこの作品に「パリ見物に来たアメリカ人の情景と感情」と書き込みながら、標題音楽ではないと説明していたそうです。そのあたりにも、彼のなかに巣くっていた悲しいまでの劣等感がかいま見られるようですが、音楽の方はそんな彼の思いとは関係なく20世紀を代表する「交響詩」といえる素晴らしさを持っています。
この作品のスタンダードとも言うべき録音
こちらの方も、バーンスタインとフィードラーの録音はスタンダードといえるでしょう。
そして、その音楽の作りは、ラプソディ・イン・ブルーの時と同じです。
もちろん、クラシックの指揮者でこれほどジャズ風のノリを表現できる人はそんなにいないと思いますが、それでもフィードラーと比べればバーンスタインははるかに行儀がよいです。もっとも、録音のクオリティが全く違いますから、それは割り引いて聞いてあげないとだめです。
ほんとに、この時代のリビングステレオのクオリティには舌を巻きます。もちろん、バーンスタインを録音したCBSの方も悪くはないのですが、リビングステレオの音と比べればその差は歴然です。
その辺も勘定に入れると、やはりこの作品はフィードラーで聞きたいかなと思ってしまいます。
この演奏を評価してください。
- よくないねー!(≧ヘ≦)ムス~>>>1~2
- いまいちだね。( ̄ー ̄)ニヤリ>>>3~4
- まあ。こんなもんでしょう。ハイヨ ( ^ - ^")/>>>5~6
- なかなかいいですねo(*^^*)oわくわく>>>7~8
- 最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10
1500 Rating: 4.9/10 (168 votes cast)
よせられたコメント
2016-03-16:emanon
- 1950年代後半はバーンスタインの調子が良い時期だったのでしょうか。この「パリのアメリカ人」もノリのいい演奏で、思わず引き込まれてしまいます。
それにしても、短命に終わったガーシュインの管弦楽作品の中では、この曲が最高傑作だと思います。オーケストレーションも見事で、各場面の情景が目に浮かぶかのようです。
点数は9点です。バーンスタインの傑作の一つだと思います。
【最近の更新(10件)】
[2025-04-30]

ショパン:ノクターン Op.37&Op.48(Chopin:Nocturnes for piano, Op.37&Op.48)
(P)ギオマール・ノヴァエス:1956年発行(Guiomar Novaes:Published in 1956)
[2025-04-27]

ロッシーニ:管楽四重奏曲第6番 ヘ長調(Rossini;Quatuor No.6 in F major)
(fl)ジャン- ピエール・ランパル (cl)ジャック・ランスロ (hrn)ジルベール・クルシエ (basson)ポール・オンニュ 1963年初出((fl)Jean-Pierre Rampal (cl)Jacques Lancelotelot (basson)Paul Hongne (hrn)Gilbert Coursier Release on 1963)
[2025-04-25]

ブラームス:交響曲第2番 ニ長調, 作品73(Brahms:Symphony No.2 in D major, Op.73)
ヨーゼフ・カイルベルト指揮 ベルリン・フィルハーモニ管弦楽団 1962年録音(Joseph Keilberth:Berlin Philharmonic Orchestra Recorded on 1962)
[2025-04-22]

ロッシーニ:管楽四重奏曲第5番 ニ長調(Rossini;Quatuor No.5 in D major )
(fl)ジャン- ピエール・ランパル (cl)ジャック・ランスロ (hrn)ジルベール・クルシエ (basson)ポール・オンニュ 1963年初出((fl)Jean-Pierre Rampal (cl)Jacques Lancelotelot (basson)Paul Hongne (hrn)Gilbert Coursier Release on 1963)
[2025-04-19]

ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調, Op.68(Brahms:Symphony No.1 in C Minor, Op.68)
ヨーゼフ・カイルベルト指揮 ベルリン・フィルハーモニ管弦楽団 1951年録音(Joseph Keilberth:Berlin Philharmonic Orchestra Recorded on 1951)
[2025-04-16]

モーツァルト:弦楽四重奏曲第23番 ヘ長調 K.590(プロシャ王第3番)(Mozart:String Quartet No.23 in F major, K.590 "Prussian No.3")
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)
[2025-04-12]

ロッシーニ:管楽四重奏曲第4番 変ロ長調(Rossini;Quatuor No.4 in B flat major)
(fl)ジャン- ピエール・ランパル (cl)ジャック・ランスロ (hrn)ジルベール・クルシエ (basson)ポール・オンニュ 1963年初出((fl)Jean-Pierre Rampal (cl)Jacques Lancelotelot (basson)Paul Hongne (hrn)Gilbert Coursier Release on 1963)
[2025-04-09]

ラフマニノフ:交響曲第2番ホ短調 作品27(Rachmaninoff:Symphony No.2 in E minor, Op.27)
アルトゥール・ロジンスキ指揮:ニューヨーク・フィルハーモニック 1945年1月15日録音(Artur Rodzinski:New York Philharmonic Recorded on January 15, 1945)
[2025-04-06]

ロッシーニ:管楽四重奏曲第1番 ヘ長調(Rossini;Quatuor No.1 in F major)
(fl)ジャン- ピエール・ランパル (cl)ジャック・ランスロ (hrn)ジルベール・クルシエ (basson)ポール・オンニュ 1963年初出((fl)Jean-Pierre Rampal (cl)Jacques Lancelotelot (basson)Paul Hongne (hrn)Gilbert Coursier Release on 1963)
[2025-04-02]

モーツァルト:セレナーデ第13番ト長調, K.575 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(Mozart:Serenade in G Major, K.525 "Eine kleine Nachtmusik")
ヨーゼフ・カイルベルト指揮 バンベルク交響楽団 1959年録音(Joseph Keilberth:Bamberg Symphony Recorded on 1959)