クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~



Home| 作曲家で選ぶ | Saint-Sae"ns

Saint-Sae"ns

<フランス:1835〜1921年>

経歴


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1835年に官吏の家庭に生まれる。モーツァルトと並び称される神童タイプで、2歳でピアノを弾き、3歳で作曲をしたと言われている。また、10歳でバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの演奏会を開き、16歳ではじめての交響曲を書いている。1948年に13歳でパリ音楽院に入学して作曲とオルガンを学ぶ。やがて作曲家兼オルガニストとして活躍。とくにオルガンの即興演奏に素晴らしい腕を見せた彼は1857年に、当時のパリのオルガニストの最高峰といわれたマドレーヌ教会のオルガニストに就任する。1871年にはフランス音楽普及のために、フランク、フォーレらとともにフランス国民音楽協会を設立した。

1921年に旅行先のアルジェリアで亡くなっている。

作風と評価


音楽家として、作曲家、ピアニスト、オルガニストとして活躍したほか、彼は少年のころからさまざまな分野に興味を持ち、その才能を発揮した。一流のレベルとして知られるのは詩人、天文学者、数学者、画家などである。特に詩人としての活動は多岐にわたり、彼が作曲した声楽・合唱作品のほとんどは彼の詩による。

その博識ゆえの嫌味な性格は人々の良く知るところであり、アルフレッド・コルトーに向かって「へぇ、君程度でピアニストになれるの?」といった話は有名である。これは彼が超一流しか眼中になかったことを示すエピソードでもあった。実際にサン=サーンスが完璧と評した生徒の中に、ピアニストのレオポルド・ゴドフスキーがいる。

晩年、印象主義の台頭の中で、近代音楽を批判してロマン主義を貫いたことも彼の孤立を強めた。このため、楽界の大御所としての世間的な評価は不遇であった。若き日のドビュッシーは、サン=サーンスの典型的な批判者であった。もちろんこのことは、彼とドビュッシーの目指す音楽に、あまりに大きな差があったというのも一つの原因であろう。当のサン=サーンスはドビュッシーの交響組曲『春』に対して嬰ヘ長調であることを理由に管弦楽に適さないとして酷評しているし、ミヨーに至ってはその複調による不協和音の衝突に対し「精神病院行きの代物」と切り捨てている。

しかし、彼は必ずしも古典音楽に隷属していたわけではなく、むしろロマン主義の枠内で新しい形の音楽を創造しようとした、といえるだろう。もし彼の出生が30年早ければ、全く違う評価がされたともいわれている。そういう意味で、彼は歴史の転換点における一人の犠牲者でもある。音楽史における彼の最も重要な役割は、ロマン主義と現代音楽の過渡期に於いて、その例を提示したことであり、結果として当時のフランスには受け入れられなかった。しかし最近になってようやく、フランス国内でも彼の果たした役割を再評価する動きも出始めている。

【リスニングルームの更新履歴】

【最近の更新(10件)】



[2025-09-16]

メンデルスゾーン:厳格な変奏曲 Op.54(Mendelssohn:Variations Serieuses, Op.54)
(P)エリック・ハイドシェック:1957年9月20日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n September 20, 1957)

[2025-09-14]

フランク:天使の糧(Franck:Panis Angelicus)
ルネ・レイボヴィッツ指揮 ロンドン新交響楽団 1961年録音(Rene Leibowitz:New Symphony Orchestra Of London Recorded 1961)

[2025-09-12]

ベートーベン:交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」(Beethoven:Symphony No.3 in E flat major , Op.55 "Eroica")
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1961年3月録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on March, 1961)

[2025-09-10]

ブラームス:弦楽四重奏曲 第1番 ハ短調(Brahms:String Quartet No.1 in C minor, Op.51 No.1)
アマデウス弦楽四重奏団 1951年録音(Amadeus String Quartet:Recorde in 1951)

[2025-09-08]

フォーレ:夜想曲第2番 ロ長調 作品33-2(Faure:Nocturne No.2 in B major, Op.33 No.2)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)

[2025-09-06]

バッハ:小フーガ ト短調 BWV.578(Bach:Fugue in G minor, BWV 578)
(Organ)マリー=クレール・アラン:1959年11月2日~4日録音(Marie-Claire Alain:Recorded November 2-4, 1959)

[2025-09-04]

レスピーギ:ローマの噴水(Respighi:Fontane Di Roma)
ジョン・バルビローリ指揮 ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団 1939年1月21日録音(John Barbirolli:Philharmonic-Symphony Of New York Recorded on January 21, 1939)

[2025-09-01]

フォーレ:夜想曲第1番 変ホ短調 作品33-1(Faure:Nocturne No.1 in E-flat minor, Op.33 No.1)
(P)エリック・ハイドシェック:1960年10月21~22日録音(Eric Heidsieck:Recorded 0n October 21-22, 1960)

[2025-08-30]

ベートーベン:交響曲第2番 ニ長調 作品36(Beethoven:Symphony No.2 in D major ,Op.36)
ジョルジュ・ジョルジェスク指揮 ブカレスト・ジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団 1961年4月20日録音(George Georgescu:Bucharest George Enescu Philharmonic Orchestra Recorded on April 20, 1961)

[2025-08-28]

ラヴェル:舞踏詩「ラ・ヴァルス」(Ravel:La valse)
ルネ・レイボヴィッツ指揮 パリ・コンセール・サンフォニーク協会管弦楽団 1960年録音(Rene Leibowitz:Orcheste de la Societe des Concerts du Conservatoire Recorded on 1960)