クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~


Home|アンケートのアーカイブ|誰の指揮でききたいですか?(ブラームス:交響曲第3番)

アンケートの結果と考察(--;のようなもの・・・



ブラームス:交響曲第3番

  • フルトヴェングラー
79
  • クナッパーツブッシュ
79
  • カラヤン
74
  • その他
38
  • セル
37
  • ワルター
33
  • トスカニーニ
27
  • ザンデルリング
27
  • バーンスタイン
25
  • ベーム
24
  • バルビローリ
20
  • ヴァント
14
  • アバド
12
  • ケルテス
12
  • ライナー
6

投票総数: 507


上位の3人、フルトヴェングラー、クナッパーツブッシュ、カラヤンはほぼ同着の一位といっていいでしょう。ここまで、表が競り合ったのははじめてではないでしょうか。

まずは、フルトヴェングラーですが、ホントに強いですね。もう、正直言って神がかっています。でも、圧倒的なまでのドラマ性にあふれた49年盤なんかを聞くと、やはり凄いモンだ!!と感心させられます。

「ブラームスの英雄交響曲とも言われる曲なのでフルヴェンにやってほしいですね。」

「これはなかなか難しい選択でした。悩みに悩んでフルヴェンにしましたが、個人的には、1楽章はセルの方法論、3楽章はカラヤンの方法論が一番マッチしてると思うんです。でも全体で考えるとヴァントの誠実さもいいなと思うし…。本当に僅差でフルヴェンの「魔術」に投票した感じです。本当はどの演奏にも入れてあげたいのですが。」

次にクナのブラ3ですが、これは彼の十八番だったようですね、たくさん録音が残っています。そして、そのどれを聞いてもじっくりとした遅いテンポで音楽がうねるように展開していきます。まさに異形のブラームスなのですが、これにはまると他は聞けなくなると言う「麻薬」のような演奏です。特に有名なシュトゥットガルトとの63年盤なんかでは、最終楽章なんかオケが止まってしまうのではないかと思うほどのトンデモ演奏ですが、好きな人にはたまらんのでしょうね。

「神様、仏様、クナ様!」

そして、いつも必ずトップ近くに来るのですが、ほとんど誰もコメントをつけてくれないのがカラヤンです。「アンチ・カラヤン派」からは、「聞いていて気分がいいんだろう、はたしてそれで十分なのか?」みたいにケチをつけられながらも、それでも好きな人は好きで、世間に迷惑をかけることもなくひっそりと聞き続けているという雰囲気です。
ホントに「俺はカラヤンが好きなんだ!!みんなカラヤンを聴け!!」と声を大にして主張している人って見たことがないですね。それに較べて、声が大きいのは、クナ・フルヴェン・クレンペラーあたりですね。ホントに、声がでかい(^^;

これに続くのがセルです。
これは、一時代前の巨匠連中の演奏とは対照的なブラームスです。端正な造形でホントに見通しのいいすっきりとしたブラームスです。もちろんみゅんぐくんは大好きですし、セルのブラームス演奏の中では一番上手くいっていると思います。

「フルトヴェングラーやクナのようなガタイの大きな演奏もいいのですが、通常聞くにはセルやアバドのようなすっきり系の方がいいですね。ここはやはりセルに1票です。」

「30年来セルです。特に3楽章の微妙絶妙な歌いまわし。硬い、冷たいという評価がいかに的外れか。」

「これこそ、セルの為の曲じゃないでしょうか。同系統でムラヴィンスキーのライヴも好きです。」

それから、今夏ノミネートしなかったにもかかわらず(というか、ノミネートしなかったからでしょうか)、多くのコメントが寄せられたのがヨッフムです。

「アンチカラヤンであり、猶且つ傲岸不遜な某評論家の思い通りになるのが決して嬉しくない身としては、カラヤンやクナッパーツブッシュの後塵を拝するくらいなら、フルトヴェングラーにしようと一度は決めましたが、ヨッフムを聴いて気が変わりました。第二楽章は本当に素晴らしかったのだけれど、全曲通して聴くと必ずしも旨く行っているとは思えなかったフルトヴェングラーをなにも無理やり推すことはないと。ヨッフムがロンドンフィルとステレオで残した、巨匠時代の「名残りの花」とも云うべき演奏。独逸正統派(懐かしい言い回しだと思われる方は私と同年代ですね)というものがあるとするならば、それを受け継いでいるのはベームではなくこの人ヨッフムだったのではないかと感じさせる「デモーニッシュな演奏」(これも懐かしい、門馬直美氏得意のフレーズでした)に一票を投じたいと思います。トスカニーニに始まり、フルトヴェングラー、モントゥ、ジュリーニ、ケンペ、カラヤン、ベーム、セル、ムラヴィンスキー、サヴァリッシュ、ハイティンクなど1ヶ月に歴り16人の名指揮者の演奏を聴いて自分はブラームスが好きなのだと改めて実感しました。」

「フルトヴェングラ-もいいのですが、ヨッフムも忘れがたい録音を残しています。彼にも一票!」

でも、みんな好きなのは今もって灰汁の強いマエストロたちのようです。

その他に寄せられたコメント

「油気のおおい料理に舌も胃袋もつかれてしまったとき、ブレンドコーヒーを飲みたくなりませんか。それも豆の苦みとシュガーの甘みをとミルクがほどよく中和してくれるような。フルヴェンとクナの見事さは否定しません。でも、ブラ3、誰が最高かな?とかたっぱしから聴きまくったあと、スイトナーを聴くと肩の力がスーっとぬけて、とってもいい気分になれます。彼のブラームスって、ヤンソンスのチャイコフスキーに似ている。現代人に力の抜き方をおしえてくるって感じかな・・・。」

「ボールトやザンデルリングの渋い演奏も好きなのですが、ケルテス&VPOの若々しく、しなやかな演奏に一票を投じます。」
・・・確かに、隠れた名演ですね。(ユング君)

「テンシュテットかクレンペラーかブラームス本人(笑)」
「わたしにとって、ブラームスはベームのサウンドが一番しっくりきます。」
「その他でボールトに一票。」

次回はチャイコの4番ですから、さすがにフルヴェンのトップはないと思うのですが・・・どうなるのでしょうか?

【リスニングルームの更新履歴】



[2024-05-17]

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ヨハン・シュトラウス:皇帝円舞曲, Op.437(Johann Strauss:Emperor Waltz, Op.437)
ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団 1962年録音(Jascha Horenstein:Vienna State Opera Orchestra Recorded on December, 1962)

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ハイドン:弦楽四重奏曲第6番 ハ長調 ,Op. 1, No. 6, Hob.III:6(Haydn:String Quartet No.6 in C Major, Op. 1, No.6, Hob.3:6)
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ショーソン:協奏曲 Op.21(Chausson:Concert for Violin, Piano and String Quartet, Op.21)
(P)ロベール・カサドシュ:(Vn)ジノ・フランチェスカッテ ギレ四重奏団 1954年12月1日録音(Robert Casadesus:(Vn)Zino Francescatti Guilet String Quartet Recorded on December 1, 1954)

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(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1939年1月9日,11日&12日録音(Wanda Landowska:Recorded on January 9,11&12, 1939

[2024-05-03]

スカルラッティ:20のソナタ集(2)(Scarlatti:20 Sonates Pour Clavecin)
(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1940年3月8日~9日録音(Wanda Landowska:Recorded on March 8-9, 1940)

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スカルラッティ:20のソナタ集(1)(Scarlatti:20 Sonates Pour Clavecin)
(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1940年3月8日~9日録音(Wanda Landowska:Recorded on March 8-9, 1940)