クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~


Home|アンケートのアーカイブ|あの世にいったら聞いてみたいヴァイオリニストは?

アンケートの結果と考察(--;のようなもの・・・



あの世にいったら聞いてみたいのは?

  • ヤッシャ・ハイフェッツ
82
  • フリッツ・クライスラー
55
  • ジネット・ヌヴー
38
  • ユーディ・メニューイン
29
  • ナタン・ミルシテイン
25
  • アイザック・スターン
25
  • ダヴィド・オイストラフ
23
  • ジャック・ティボー
22
  • アルテュール・グリュミオー
19
  • ヘンリク・シェリング
18
  • ヨゼフ・シゲティ
14
  • ジョルジュ・エネスコ
11
  • レオニード・コーガン
9
  • ジノ・フランチェスカッティ
7
  • アドルフ・ブッシュ
5
  • ブロニスワフ・フーベルマン
4

投票総数: 386


サイトの一時閉鎖に伴って中途半端なアンケートになってしまったのですが、それでも400近い投票をいただきました。

ヴァイオリニストとピアニストというのはソリストの中でももっとも脚光をあびるポジションにいるようで、そういうスターたちの中で天国まで追っかけしてみたいのは誰かという質問でした。
ピアニストに関しては、2002年の12月に「大好きなピアニストは?〜天国編」というストレートな形でアンケートをとったことがあります。その時は、一位はバックハウス(40票)、二位はホロヴィッツ(34票)という結果はでたのですが、それ以外にもリパッティ(32票)リヒテル(30票)アラウ(30票)グールド(29票)というようにドングリのせいくらべ状態でした。

それと比べると、ヴァイオリニストに関してはハイフェッツが完全に抜け出していて、さらに2番手につけたクライスラーが3位以下に大差をつけるという対照的な結果がでました。最強の横綱に実力者の大関が君臨していて、三役以下に歴然とした力の差を見せつけているという雰囲気でしょうか?

しかし、ここでふと気づいたのは、質問の仕方の微妙な違いです。
私自身も天国にいって聞いてみたいのはハイフェッツに投票しました。一度は生のハイフェッツを聞いてみたいという欲望は抑えることはできません。
しかし、ハイフェッツが好きなのか?と聞かれれば、ノーではないですが、はっきりとイエスと言うことにはためらいを覚えます。
つまり、ピアニストの時と同じように「大好きなヴァイオリニストは?〜天国編」とすれば結果はずいぶんと変わったのではないかということです。

もし、好きなヴァイオリニストは?と聞かれていたら私はなんと答えたでしょうか?
しばし己を振り返ってでてきた答えは「ジャック・ティボー」です。

ピアノというのはその構造上どうしても理知的な楽器だといえます。それに対してヴァイオリンというのは基本的に「情」の楽器です。
ですから、ピアニストいうのはどこか理知的で凛とした雰囲気の人が多いように思えますし、それに対してヴァイオリニストには色気を感じさせる人が多いように思います。
もちろんホロヴィツやルービンシュタインのように色気を感じさせるピアニストもいますし、ハイフェッツのように「情」よりは「理」を感じさせるヴァイオリニストもいます。ですから、そのような単純な図式化は現実の複雑さを見誤まらせる危険はあるのですが、おおざっぱな俯瞰図としてはそれほど間違ってはいないでしょう。(でも、ハイフェッツというのは一見すると冷たそうなんですが、聞き込んでいくと何ともいえない不思議な色気もあるんですよね。その辺が、やはり彼のすごいところなんでしょうね。)

ですから、好きなヴァイオリニストは?と聞かれれば、そういうヴァイオリニストらしい色気をもっとも感じさせてくれるティボーの名前を挙げてしまうわけです。。
しかし、天国にまで出かけて一度は聞いてみたいとなると、ある意味では異端であり異形の存在であるハイフェッツの演奏を話の種として一度は聞いてみたいとなるのです。しかし、その演奏をいつも座右において聞き続けたいかとなるといささか答えに詰まってしまうということです。

つまり、「すごい」と思うのと「好きだ」と思うのは必ずしも一致しないということです。そういえば現実社会においても「すごいと思うやつ」と「好きだと思うやつ」は一致しないのは世の常です。

【リスニングルームの更新履歴】



[2024-05-17]

リスト:ペトラルカのソネット104番(Liszt:Deuxieme annee:Italie, S.161 Sonetto 104 del Petrarca)
(P)チャールズ・ローゼン 1963年12月録音(Charles Rosen:Recorded on December, 1963)

[2024-05-15]

サン=サーンス:ハバネラ Op.83(Saint-Saens:Havanaise, for violin & piano (or orchestra) in E major, Op. 83)
(Vn)ジャック・ティボー (P)タッソ・ヤノプーロ 1933年7月1日録音(Jacques Thibaud:(P)Tasso Janopoulo Recorded on July 1, 1933)

[2024-05-13]

ヨハン・シュトラウス:皇帝円舞曲, Op.437(Johann Strauss:Emperor Waltz, Op.437)
ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団 1962年録音(Jascha Horenstein:Vienna State Opera Orchestra Recorded on December, 1962)

[2024-05-11]

バルトーク:ピアノ協奏曲 第3番 Sz.119(Bartok:Piano Concerto No.3 in E major, Sz.119)
(P)ジェルジ・シャーンドル:ユージン・オーマンディ指揮 フィラデルフィア管弦楽団 1947年4月19日録音(Gyorgy Sandor:(Con)Eugene Ormandy The Philadelphia Orchestra Recorded on April 19, 1947)

[2024-05-08]

ハイドン:弦楽四重奏曲第6番 ハ長調 ,Op. 1, No. 6, Hob.III:6(Haydn:String Quartet No.6 in C Major, Op. 1, No.6, Hob.3:6)
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1931年12月2日録音(Pro Arte String Quartet:Recorded on December 2, 1931)

[2024-05-06]

ショーソン:協奏曲 Op.21(Chausson:Concert for Violin, Piano and String Quartet, Op.21)
(P)ロベール・カサドシュ:(Vn)ジノ・フランチェスカッテ ギレ四重奏団 1954年12月1日録音(Robert Casadesus:(Vn)Zino Francescatti Guilet String Quartet Recorded on December 1, 1954)

[2024-05-05]

スカルラッティ:20のソナタ集(4)(Scarlatti:20 Sonates Pour Clavecin)
(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1940年3月8日~9日録音(Wanda Landowska:Recorded on March 8-9, 1940)

[2024-05-04]

スカルラッティ:20のソナタ集(3)(Scarlatti:20 Sonates Pour Clavecin)
(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1939年1月9日,11日&12日録音(Wanda Landowska:Recorded on January 9,11&12, 1939

[2024-05-03]

スカルラッティ:20のソナタ集(2)(Scarlatti:20 Sonates Pour Clavecin)
(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1940年3月8日~9日録音(Wanda Landowska:Recorded on March 8-9, 1940)

[2024-05-02]

スカルラッティ:20のソナタ集(1)(Scarlatti:20 Sonates Pour Clavecin)
(Cembalo)ワンダ・ランドフスカ:1940年3月8日~9日録音(Wanda Landowska:Recorded on March 8-9, 1940)