クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~



Home| 作曲家で選ぶ | Weber

Weber

<ドイツ:1786〜1826年>

概略


出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロマン派初期の作曲家、指揮者、ピアニスト。モーツァルトによるドイツオペラの伝統を継承し、自らの『魔弾の射手』によってドイツ・ロマン派のオペラ様式を完成、そしてヴァーグナーへと流れを導いた作曲家として名高い。

弱冠11歳で初めてのオペラを作曲し、『魔弾の射手』や『オベロン』などのオペラほか、『舞踏への勧誘』などの器楽曲も残す。また彼は、オーケストラの配置を現在に近い形に直したり、指揮棒を初めて用いた人物としても知られる。

モーツァルトの妻コンスタンツェ・ヴェーバーとは父方の従姉弟同士である。

略歴


ヴェーバーは、ドイツ・リューベック近郊のオイティンに生まれる。父フランツ・ヴェーバーの兄フリードリンの娘コンスタンツェは人気作曲家であったモーツァルトと結婚していた。そのため、自身も音楽家であった父は、子供をモーツァルトのような天才音楽家に育てることを夢見ていたらしい。片足が不自由であり、小児麻痺であったとも伝えられる。

ヴェーバーが生まれた次の年、父は劇団を結成する。こうして彼は、幼いころからドイツ、オーストリア全土を回ることとなった。この生い立ちは、モーツァルトとよく似ている。幼少の際、彼はこれといって特別な才能は見せなかった。しかし、9歳のときヒルトブルクハウゼンでヨハン・フォウシュケルから正式な音楽教育を受け、才能を見せる。その後も旅先で音楽教育を受け、ザルツブルクではミヒャエル・ハイドン(ヨセフ・ハイドンの弟)、ウィーンではフォーグラーにも師事している。

1804年、ブレスラウ(現ヴロツワフ)の歌劇場の指揮者に就任。しかし自身の理想主義的傾向や、父の投機的な性格が災いし、2年後には楽長を退く。その後カールスルーエ、ミュンヘンなどドイツ各地を転々とする。

1813年にプラハ歌劇場の芸術監督に就任し、オペラの改革に尽力する。モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』上演以後、低落していた歌劇場を見事に再興させた。

1817年、ザクセン宮廷の楽長に任命され、ドレスデン歌劇場に移る。当時宮廷ではイタリア・オペラが主流であったが、彼は自身のドイツ・オペラをもって彼らに戦いを挑む。結果は見事成功し、ドイツ・オペラを根付かせることに成功する。また、当時最高のピアニストとしてヨーロッパ各地で演奏を行った。

1821年、ベルリンで『魔弾の射手』が初演される。大反響を呼び、ドイツ国民オペラの金字塔を打ち立てた。この『魔弾の射手』を観て、ヴァーグナーやベルリオーズなど、後に大作曲家となる多くの人物が作曲家を志したとも言われている。この頃からヴェーバーの作風に暗い影が漂い始め、ピアノソナタ第4番の極度に厭世的な冒頭を持つ第1楽章などにその兆候が現れ始める。

1826年、ロンドンのコヴェント・ガーデン歌劇場の依頼により、英語によるオペラ『オベロン』を作曲する。そのとき彼は結核を負っていたが、病苦を押して渡英し、自ら指揮棒を振り大成功を収めた。しかしその後病状が悪化、その年の6月5日にロンドンで客死した。その遺骨は、18年のちの1844年、彼の音楽的な遺志をつぐこととなったヴァーグナーの力添えにより、息子マックスに見守られながらドレスデンに帰還した。

【リスニングルームの更新履歴】

【最近の更新(10件)】



[2024-04-16]

フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調(Franck:Sonata for Violin and Piano in A major)
(P)ロベール・カサドシュ:(Vn)ジノ・フランチェスカッティ 1947年5月7日録音(Robert Casadesus:(Vn)Zino Francescatti Recorded on May 7, 1947)

[2024-04-14]

ベートーヴェン:序曲「コリオラン」, Op.62(Beethoven:Coriolan, Op.62)
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC交響楽団 1945年6月1日録音(Arturo Toscanini:NBC Symphony Orchestra Recorded on June 1, 1945)

[2024-04-12]

モーツァルト:弦楽四重奏曲 第3番 ト長調 K.156/134b(Mozart:String Quartet No. 3 in G Major, K. 156)
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)

[2024-04-10]

ハイドン:弦楽四重奏曲第1番 変ロ長調「狩」,Op. 1, No. 1, Hob.III:1(Haydn:String Quartet No.1 in B-Flat Major, Op. 1, No.1, Hob.3:1, "La chasse" )
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1938年6月5日録音(Pro Arte String Quartet:Recorded on June 5, 1938)

[2024-04-08]

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18(Rachmaninov:Piano Concerto No.2 in C minor, Op.18)
(P)ジェルジ・シャーンドル:アルトゥール・ロジンスキ指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック 1946年1月2日録音(Gyorgy Sandor:(Con)Artur Rodzinski New York Philharmonic Recorded on January 2, 1946)

[2024-04-06]

シベリウス:交響的幻想曲「ポヒョラの娘」(Sibelius:Pohjola's Daughter - Symphonic Fantasy Op.49)
カレル・アンチェル指揮:チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 1962年6月7日~8日録音(Karel Ancerl:The Czech Philharmonic Orchestra Recorded on June 7-8, 1962)

[2024-04-04]

ベートーヴェン:ロマンス 第2番 ヘ長調, Op.50(Beethoven:Romance for Violin and Orchestra No.2 in F major, Op.50)
(Vn)ジノ・フランチェスカッティ:ジャン・モレル指揮 コロンビア交響楽団 1952年4月23日録音(Zino Francescatti:(Con)Jean Morel Columbia Symphony Orchestra Recorded on April 23, 1952)

[2024-04-02]

バルトーク:弦楽四重奏曲第6番, Sz.114(Bartok:String Quartet No.6, Sz.114)
ヴェーグ弦楽四重奏団:1954年7月録音(Quatuor Vegh:Recorded on July, 1954)

[2024-03-31]

ベートーヴェン:ロマンス 第1番 ト長調, Op.40(Beethoven:Romance for Violin and Orchestra No.1 in G major, Op.40)
(Vn)ジノ・フランチェスカッティ:ジャン・モレル指揮 コロンビア交響楽団 1952年4月23日録音(Zino Francescatti:(Con)Jean Morel Columbia Symphony Orchestra Recorded on April 23, 1952)

[2024-03-29]

ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ(Ravel:Pavane pour une infante defunte)
アンドレ・クリュイタンス指揮 フランス国立放送管弦楽団 1954年5月14日録音(Andre Cluytens:Orchestre National de l'ORTF Recorded on May 14, 1954)