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ベートーベン:ピアノソナタ第22番

(P)バックハウス 1952年4月録音



Beethoven:ピアノソナタ第22番 「第1楽章」

Beethoven:ピアノソナタ第22番 「第2楽章」


フィデリオの合間をぬって?

あまり評判のよろしくない作品です。
確かに、ワルトシュタインと熱情の間にどうしてこの作品が挟まれているのか、ちょっと理解に苦しみます。

2楽章のこぢんまりとした構成、どちらかと言えば地味な楽想、どれをとっても積極的に評価しようと言う気は起こりにくい作品です。また、フィデリオの合間をぬって作曲されたために、あまり良い物ができなかったのだとも言われます。
とはいっても、一部にあるような「音の遊び」「出版屋に追われて書いたもの」というのはちょっと酷評にすぎるような気もします。

ピアノソナタ22番 Op.54 ヘ長調
第1楽章
 イン・テンポ・ドゥン・メヌエット ヘ長調 4分の3拍子 ロンド形式(かな?)
第2楽章
 アレグレット ヘ長調 4分の2拍子 三部形式(かな?)


バックハウス全盛期の演奏

バックハウスはモノラルの時代とステレオの時代にそれぞれ全集を録音しています。(ただし、29番「ハンマークラヴィーア」のみはステレオでの再録音がされなかったのでモノラル時代の録音が流用されています)
以前は随分と高価なボックスだったように記憶しているのですが、最近はどのような仕掛けがあるのか分かりませんが、イタリア・ユニーバーサルからかなり安価な値段で供給されるようになりました。

ところが、面白いのが、音質的には劣るモノラル録音の方がステレオ録音よりも高く値段が設定されていることです。
この手のものはお店によって価格設定が変わることが多いのですが、私がよく利用しているお店では

モノラル録音が10000円
ステレオ録音が6900円

に設定されています。
こういう古い録音は最終的には需要と供給の関係で決まるようですから、多くの人が音質的には劣ることは分かっているのにモノラル録音を求めることをこの事実は示しています。
理由はいうまでもありません、演奏そのものが圧倒的にモノラル録音の方が優れているからです。

日本では何故かシルバーシート優先で老大家の枯れた演奏を持ち上げる習慣があるのですが、いうまでもなく、その様な「枯れた演奏」よりは脂ののりきった全盛期の演奏の方が優れていることが多いのは自明の理です。とりわけ、この23番のような覇気満々たる作品であるならばそのアドバンテージは絶対的です。
ステレオ録音によるバックハウスしか聞いたことがない人には是非とも一度は聞いてもらいたい演奏です。

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