クラシック音楽へのおさそい~Blue Sky Label~



AmazonでCDをさがすAmazonでトスカニーニ(Arturo Toscanini)のCDをさがす
Home|トスカニーニ(Arturo Toscanini)|ハイドン:交響曲第101番「時計」

ハイドン:交響曲第101番「時計」

トスカニーニ指揮 ニューヨークフィル 1929年録音



Haydn:交響曲第101番「時計」「第1楽章」

Haydn:交響曲第101番「時計」「第2楽章」

Haydn:交響曲第101番「時計」「第3楽章」

Haydn:交響曲第101番「時計」「第4楽章」


ハイドンの人気曲

「交響曲第○○番」とか、「作品番号○○番 嬰ハ短調」などと言うよりも、何かタイトルが付いている方が親しみやすさを感じるようです。この作品も、「交響曲第101番 ニ長調」と言うよりは「時計」と言うニックネームの方が親しみやすさを感じます。

ハイドンはその生涯に100をこえる交響曲を残しましたが、タイトルが付けられているものが少なくありません。「告別」「驚愕」「軍隊」「奇跡」などなどですが、それらのタイトルはハイドン自身によってネーミングされたものもありますが、後世の人が勝手に付けたタイトルもあります。この101番の交響曲につけられた「時計」というタイトルはハイドン自身によるものではなく、第2楽章の伴奏がスタッカートによって規則正しく刻まれる雰囲気が時計を連想させたようで、おそらくは19世紀に入ってからつけられたものだろうと言われています。

しかし、その様な特徴がある作品は他にもいくらでもあるわけで、とくにこの作品にその様なタイトルが冠せられたと言うことは、いかに当時のイギリスでこの作品の人気が高かったかという証明でもあります。
ハイドンの晩年を飾るザロモン交響曲はどれも素晴らしい作品ですが、とりわけ第2期ザロモンセットと呼ばれる99番から104番に至る作品群はハイドンの頂点を示すものであると同時に、初期古典派の頂点を示す作品です。とくにこの「時計」は、第3楽章に堂々たるメヌエットを配していて、さらに最終楽章はハイドンが書いた最もすぐれたフィナーレの一つだといえます。ユング君の個人的な感想としては、この「時計」と最後の104番の交響曲が最もすぐれたもののように思えます。

100を超えるハイドンの交響曲を概観してみると、その初期作品からここに至る道筋のはるかな道程には呆然とさせられるものがあります。そして、これを超えていくには、モーツァルトやベートーベンという異能(異常?)の人の存在が必要だったことを思えば、常識人であるハイドンがその刻苦勉励によってよくぞここまで辿り着いたものだと感嘆させられます。


トスカニーニによる歴史的名演

晩年の硬直したような音楽をもってトスカニーニを評価すると大きな誤りを犯します。このことは、彼のことを過小評価していたユング君が、こういうサイトを管理・運営するようになったおかげで全盛期の録音を聞く機会に恵まれ、その結果として痛感させられたことです。
今の日本では、20世紀を代表する偉大な指揮者としてフルトヴェングラーとトスカニーニがあげられても、実際問題としてはその評価には大きな隔たりがあります。しかし、全盛期のトスカニーニの録音に接するなら、この両者は、進んだ道は違えどもともに甲乙つけがたいほどのすぐれた音楽家であったことを納得するはずです。
ただ、残念なことは、その全盛期の録音があまりにも音が悪いと言うことです。この伝説的名演と言われるハイドンの「時計」もまた極めて貧弱な音質ですが、耳を澄ませば雑音の背景から最上の音楽が響いてきます

この演奏を評価してください。

  1. よくないねー!(≧ヘ≦)ムス~>>>1~2
  2. いまいちだね。( ̄ー ̄)ニヤリ>>>3~4
  3. まあ。こんなもんでしょう。ハイヨ ( ^ - ^")/>>>5~6
  4. なかなかいいですねo(*^^*)oわくわく>>>7~8
  5. 最高、これぞ歴史的名演(ξ^∇^ξ) ホホホホホホホホホ>>>9~10



319 Rating: 6.8/10 (264 votes cast)

  1. 件名は変更しないでください。
  2. お寄せいただいたご意見や感想は基本的に紹介させていただきますが、管理人の判断で紹介しないときもありますのでご理解ください
名前*
メールアドレス
件名
メッセージ*
サイト内での紹介

 

よせられたコメント

2008-05-01:サーラ水心





【リスニングルームの更新履歴】

【最近の更新(10件)】



[2024-04-18]

エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調, Op.85(Elgar:Cello Concerto in E minor, Op.38)
(Cello)アンドレ・ナヴァラ:サー・ジョン・バルビローリ指揮 ハレ管弦楽団 1957年録音(Andre Navarra:(Con)Sir John Barbirolli:Halle Orchestra Recorded on 1957)

[2024-04-16]

フランク:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ イ長調(Franck:Sonata for Violin and Piano in A major)
(P)ロベール・カサドシュ:(Vn)ジノ・フランチェスカッティ 1947年5月7日録音(Robert Casadesus:(Vn)Zino Francescatti Recorded on May 7, 1947)

[2024-04-14]

ベートーヴェン:序曲「コリオラン」, Op.62(Beethoven:Coriolan, Op.62)
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC交響楽団 1945年6月1日録音(Arturo Toscanini:NBC Symphony Orchestra Recorded on June 1, 1945)

[2024-04-12]

モーツァルト:弦楽四重奏曲 第3番 ト長調 K.156/134b(Mozart:String Quartet No. 3 in G Major, K. 156)
パスカル弦楽四重奏団:1952年録音(Pascal String Quartet:Recorded on 1952)

[2024-04-10]

ハイドン:弦楽四重奏曲第1番 変ロ長調「狩」,Op. 1, No. 1, Hob.III:1(Haydn:String Quartet No.1 in B-Flat Major, Op. 1, No.1, Hob.3:1, "La chasse" )
プロ・アルテ弦楽四重奏団:1938年6月5日録音(Pro Arte String Quartet:Recorded on June 5, 1938)

[2024-04-08]

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18(Rachmaninov:Piano Concerto No.2 in C minor, Op.18)
(P)ジェルジ・シャーンドル:アルトゥール・ロジンスキ指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック 1946年1月2日録音(Gyorgy Sandor:(Con)Artur Rodzinski New York Philharmonic Recorded on January 2, 1946)

[2024-04-06]

シベリウス:交響的幻想曲「ポヒョラの娘」(Sibelius:Pohjola's Daughter - Symphonic Fantasy Op.49)
カレル・アンチェル指揮:チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 1962年6月7日~8日録音(Karel Ancerl:The Czech Philharmonic Orchestra Recorded on June 7-8, 1962)

[2024-04-04]

ベートーヴェン:ロマンス 第2番 ヘ長調, Op.50(Beethoven:Romance for Violin and Orchestra No.2 in F major, Op.50)
(Vn)ジノ・フランチェスカッティ:ジャン・モレル指揮 コロンビア交響楽団 1952年4月23日録音(Zino Francescatti:(Con)Jean Morel Columbia Symphony Orchestra Recorded on April 23, 1952)

[2024-04-02]

バルトーク:弦楽四重奏曲第6番, Sz.114(Bartok:String Quartet No.6, Sz.114)
ヴェーグ弦楽四重奏団:1954年7月録音(Quatuor Vegh:Recorded on July, 1954)

[2024-03-31]

ベートーヴェン:ロマンス 第1番 ト長調, Op.40(Beethoven:Romance for Violin and Orchestra No.1 in G major, Op.40)
(Vn)ジノ・フランチェスカッティ:ジャン・モレル指揮 コロンビア交響楽団 1952年4月23日録音(Zino Francescatti:(Con)Jean Morel Columbia Symphony Orchestra Recorded on April 23, 1952)